Wizadry7 プレイ記録 17.廃墟の盗賊達

トシ
「こっちはニクタリンスと逆の方向だぜ。謎の遺跡がある森じゃないか」

ファロウ
「木のバケモノと戦ったところだな」

ディージア
「ここには結局何も無かったじゃない。一体何しに来たの?」



メタル
「あった、これだ。このマン・オー・グローブ達が守っていた石版に、こいつを供えると……」

ルガード
「それは……オルコグレ城で見つけたボンサイ・ツリーじゃないですか」

トシ
「この盆栽、俺のお気に入りなんだから、後でちゃんと返せよ」

アイス
「あの時、いっぱい木を倒しちゃったからね。供養のつもりかな」

ディージア
「そんなことをしたって、あの木々はもう戻ってこないのよ!」

ファロウ
「お前も、さんざん斬ったじゃねーか……」

メタル
「……出た!」



トシ
「うわっ!盆栽が大きくなった!?」

ディージア
「またマン・オー・グローブ!?カシナートの剣で伐採して……」

メタル
「落ち着け!こいつは敵じゃない!」

マア・ゴッグ
「NOBB-BAHHGG……この精霊マア・ゴッグを呼び出したのは誰ぞ?」


アイス
「せ……精霊?」

マア・ゴッグ
「願いは1つだけ、仕えるのは1人にのみ、彼は汝を知り、道を開く……AHMETT-BAH-LAA……」


アイス
「小さくなって……消えちゃった……」

トシ
「お……俺の盆栽が粉々に……」

ルガード
「いったい何だったんですか?」

メタル
「さっきの石版の前にムラカトスの書斎にあった盆栽を供えると、木の精霊が召喚される。その精霊の力で、東にある廃墟の中へ入れるようになるみたいだ」

ファロウ
「そういえば、森の東に建物の残骸らしきものが見えたな……」

ディージア
「よくそんな突拍子もない謎が分かったわね」

メタル
「こんなの分かるワケないだろ」 

アイス
「じゃあ、どうやって……」

ファロウ
「おい、廃墟の入口ってのは、この辺りのことか?」

ルガード
「人の顔のような怪しげな木で塞がれてますよ」

トシ
「うわ!枝に持ち上げられる!」

ディージア
「きゃっ!」



アイス
「建物の中に降ろされたみたい……」

ファロウ
「こ……ここが廃墟の中か……」

メタル
「完全に廃墟ってわけでもないみたいだぞ」



トシ
「こいつらは……ラツキンか!」

ファロウ
「こいつらは集団で襲ってくるから厄介だぜ……」

アイス
「私達がここに来たことを、奥にも伝えに行ったみたい……」

ルガード
「とすると、ここはラツキン達の棲家というわけですね」





 



ファロウ
「この廃屋……ものすごく入り組んでて、どこがどう繋がってるのか、さっぱり分からねーぞ」

ルガード
「周囲を見るに、廃墟になった町にラツキン達が住み着いて、建物なども無計画に増築していったような感じですね」

ディージア
「所詮ネズミには、町の景観とか関係ないのね」

アイス
「ラツキンの棲家ってことは……ティーラングの女王が言ってたボートの地図が、ここにありそうね」

メタル
「ティーラング達に見つかる前に、地図を回収してしまいたいところだ」

トシ
「ん……?何だこいつは……?」




「盲人にコインを……盲人にコインを……心優しきお方よ、この不幸な盲人に、少しばかりのコインを分けてやっては下さらんか?」


アイス
「このラツキン……目が見えないみたいね……」

ファロウ
「どうする?」

ディージア
「放っとけば?こうやって甘やかすのは、本人のためにならないでしょ」

メタル
「少しばかりだが、お恵みしよう。哀れなる者に施しをするのは、徳を高めるための基本的な行為だからな」


「おお……あなた方の寛大な心が報われますように……」


トシ
「抱きついてきたぜ。こんなに感謝してくれると、こっちも寄付した甲斐があるな」

アイス
「こんな所で何をしているんですか?」

ブラインメイス
「私はブラインメイスと呼ばれております。この不幸なる身の上では生活するのも大変なので、こうしてコインを……」


ディージア
「目が見えないんじゃ大変でしょうね〜」

ブラインメイス
「かつて不幸な事故で視力を失いました。その事故については話したくありません……」


メタル
「そうか……まあ、人間色々あるからな。じゃあ、行くとするか」

ブラインメイス
「またお会いしましょう……」


アイス
「いい事した後は気分がいいね」

トシ
「ああ、久しぶりに人とのやり取りで、いい気持ちになったよ」

ルガード
「次は、こっちの部屋に行ってみましょう。地図が分かりにくいから、迷って仕方ないですね」

ディージア
「ほんと、何でもっとマシなマッピングができないの?」

トシ
「気分が悪くなってきた……」











ルガード
「ルビー・ファンハウス……ここには入れないみたいですね」

ディージア
「ファンハウス(ビックリ屋敷)だなんて、ちょっと楽しそうじゃない?」

トシ
「こういう所って、だいたいロクでもないもんだぜ」

ルガード
「扉に道化師の顔が付いてますが、鼻がありませんよ。もう随分と寂れている建物かもしれませんね」

アイス
「他の部屋から回って手掛かりを探すしかないみたいね」

トシ
「えーと……まだ行ってないのは、この部屋かな?」

メタル
「おっと……この部屋は……」

ファロウ
「ラツキンが大勢いるぜ……みんなして剣やナイフを研いでるぞ」

グライマル
「野郎共、ネコが飛び込んできたぜ!やっちまいな!」



メタル
「やれやれ……やはりこうなるのか」

ディージア
「ネコが来たら、どっちがやられる立場なのか分かってるのかしら?」

アイス
「でも、このラツキン・ローニンは強敵よ。こんなに大勢じゃ危ないかも……」

ファロウ
「こいつら攻撃力も高いし、何より呪文が厄介なんだよなぁ……かなりのダメージを覚悟しないと……」

ルガード
「そんな時は私に任せてください。マインドフレイ≪精神剥奪≫・レベル7!」

グライマル
「ギャース!」


トシ
「す……凄い威力だ……!ラツキン達が次々と倒れていくぞ……!」

メタル
「ついに全体攻撃呪文を覚えたか。これで、個体が比較的弱いラツキンは簡単に倒せるな」

ルガード
「とはいえ、消費MPが大きすぎるので、連発はできないんですよ。じゃあ、辛子コウモリ茶でMP回復のティータイムとしますか」

アイス
「あれ……?辛子コウモリ茶がないわ……?」

ファロウ
「もう無くなっちまったのか?まとめて20個くらい買ってなかったっけ?」

トシ
「いや、さすがに全部無くなるってことはないはず……まさか……」

メタル
「さっきの盲目のラツキンに抱きつかれた時か……!」

ルガード
「その時以外に考えられませんね」

トシ
「なんてこった……あんな身なりをして油断させといて、実はスリだったとは……」

アイス
「そ……そんな……」

メタル
「やはり、こんな場所では油断も隙もあったもんじゃないな……今後は気を付けよう」

ディージア
「私、もう他人を信じられない!善意をアダで返されるだなんて……!」

ファロウ
「お前は、そもそも施す意思も無かったじゃねーか……」

ルガード
「やはり、彼らは根っからの盗賊集団のようですね。ここには盗賊ギルドなんてのがありますよ」



トシ
「盗賊ギルド……『ボートの地図』があるとしたら、こういった所に情報がありそうだな」

メタル
「じゃあ、ちょっと中に入ってみるか……。今度こそ盗まれないように用心しないとな」

ディージア
「……中はカラッポよ。こっちの扉の中かな……」


「この中に入れるのは、真の盗賊のみ……証明したいのであれば、そこの窓から手を入れろ……」


ファロウ
「な……なんだ?中に誰かいるのか?」

アイス
「窓ってこれかな……?ここに手を入れるの?」



トシ
「こんな気味悪い所に手を突っ込んで、罠だったらどうするんだ?」

ルガード
「いや、しかし、何かしら認めてもらわないことには、中には入れてくれなそうですよ」

ディージア
「じゃあ、ファロウが入れてみてよ。ちょっと前までシーフだったんだから、認めてもらえるかもよ」

ファロウ
「お……俺が?」

メタル
「こんな時のために早業スキルを鍛えてるんだろ」

ファロウ
「うぐ……仕方ねぇな……じゃあ入れるぜ……」

アイス
「何かあったら回復してあげるから、頑張って!」

ファロウ
「ひいいぃぃ!毛だらけの手で撫で回されてる!気色悪い!!」


「Neechht!この手を見てみろよ!これじゃあ、目の見えない奴からだって盗めやしないだろうぜ。練習を積んで出直してきな!」


ファロウ
「………」

メタル
「ダメだったか……」

ディージア
「え〜!?何のためにシーフで修行して早業スキル78まで上げたのよ?使えな〜い」

アイス
「な……なにもそこまで……」

ファロウ
「くっ……!見てやがれ!俺の実力が本物だってことを証明してやるぜ!」

トシ
「どこに行く気だよ?」

ファロウ
「さっきの盲目のブラインメイスから、しっかりと盗んで見せてやる!」

ルガード
「言われた通りに本当に目の見えない人から盗むだなんて、人間が小さいですよ」

ファロウ
「うるせー!どうせあいつも泥棒だ!」

ディージア
「ブラインメイス……まだ、さっきと同じ場所にいるわ」

ブラインメイス
「おお、少し前に聞いたのと同じ足音……。高貴なお方よ、ご機嫌よう」


トシ
「こんな哀れな老人から盗むだなんて……」

アイス
「ほ……本当にやるの……?」

ファロウ
「ああ……もはや俺に迷いはない……いくぜ……!」



ファロウ
「む……!この手ごたえ……!」

メタル
「おい!強引すぎる!バレバレだぞ!」

ディージア
「明らかに気付かれてるわ!」

ルガード
「でも妙ですね……気付いていながら何も言おうとしない……それどころか、ポケットからワザと何かを出しているような……」

ファロウ
「これは……指輪……?とにかくいただきだぜ!」

ブラインメイス
「……お天気が変わりそうですね……では、またお会いしましょう……」


アイス
「行っちゃった……」

ファロウ
「どうだ!これならギルドの奴らも文句ねーだろ!」

トシ
「あーあ、君は最低な男だよ」

メタル
「でも、何か変だったな……取りあえず、ギルドに行ってみるか」







ファロウ
「じゃあ手を入れるぞ……」

ディージア
「さっきと比べて盗みの技術が上がったとは思えないけどね」


「おお、ギルドの印を指に嵌めている!入りたまえ、盗賊の友よ!」


ファロウ
「やった!これで中に入れるぜ!」

ルガード
「ギルドの印……さっきの指輪のことですか……とするとやはり……」

トシ
「あっ……!この中にいるのは……!」



ブラインメイス
「やあ、また君達の足音が聞けて嬉しいよ」


メタル
「ブラインメイス!」

ファロウ
「あ……あんたが盗賊ギルドのマスターだったのか!?」

ブラインメイス
「だが、正直君の腕はまだまだだね。荒っぽくて弱くて哀れで非効率で遅くてマヌケで……まあ、とにかく多くの助けが必要だ」


ファロウ
「………」

ブラインメイス
「ラツケルのギルドは、全ての盗賊のためのギルド……、君達の助けになる珍しいアイテムが多く揃えてある」


ディージア
「ほんとだ!色々なアイテムが売ってるわ!」

トシ
「盗賊の短刀まであるとは……凄いな……」

メタル
「あの入れなかった場所……ルビー・ファンハウスについては、何か知っているか?」

ブラインメイス
「……ラズーカはファンハウスから命令を発していると言われている。ラズーカと手を結ぶのは危険だ……1つ間違えば……このブラインメイスも盲目とはならなかったかもしれないのだ……」


アイス
「ラズーカ……?」

ブラインメイス
「ラズーカとは地下を支配する組織だ。君達がファンハウスに行くと言うなら、私も手助けしよう。鼻に誓って……1000GP払う気はあるか?」


トシ
「やっぱり、あのファンハウスってのは危険な所だったか……」

メタル
「1000GP払おう」

ブラインメイス
「では、これをやろう。これを使えば中に入れる。後は、自分で何とかするんだ……」


メタル
「赤いゴムボール……?これで入口が開くのか……?」

ディージア
「あの道化師の顔の鼻の部分じゃない?」

トシ
「じゃあ、行ってみようぜ」

ルガード
「おっと、待ってください。彼にマインドリードの呪文をかけたら、まだ何かを知ってそうです……リング・オブ・リフレクションとは何ですか?」

ブラインメイス
「リング・オブ・リフレクションとは、遠い昔にラツキンの魔術師によって造られた特別な力を秘めた指輪だ。1つ持っているが……12000GPでどうだい?」


ディージア
「高っ!」

メタル
「まあ、金はあるから買っておくか。これは何に使うんだ?」

ブラインメイス
「使って魔法を呼び起こすんだ」


アイス
「スペシャルパワーね」

ファロウ
「でも、よくこんなの持ってるって分かったな」

ルガード
「こんなの分かるワケないでしょう」


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