地下2階南東部のダークゾーンから下に降り、地下3階の探索を始める。
ここは細い通路がグネグネと分岐しているため、マッピングは一筋縄ではいかない。
どこに行っても同じような通路や分岐なので、位置確認をしないとすぐに見失ってしまうし、上の階と同じくかなり広大である。
何よりも厄介なのが、通路上に何箇所も仕掛けられているピット。
ダメージはあまり大きくないものの、通路は1マスなので、これを踏んで行き来せざるを得ず、これが地味に痛い。
メイジがいれば、とっくにリトフェイトを使えるようになっているレベルなので、普通は大した問題ではないのだけど、このパーティーではレベル13にならないと習得できないため、無理矢理通る他ない。
サムライはともかく、どうしてビショップもこんなに習得速度が遅いのだろう…。
せめて呪文習得速度が4レベル毎ではなく3レベル毎であるか、HPや装備がプリースト以上のものであったら、上級職としての面目の立ったものを。
玄室がほぼ無いため固定戦闘がかなり少ないのが救いだが、敵はなかなか強くなっている。
集団で出現してバリコやバディアルを唱えてくるトーガ・ラマや、強力なブレスを吐いてくるワイバーンなど、呪文やブレスの割合がだんだんと増えてきた。
また、毒と睡眠効果付きの後列攻撃をしてくるロッテド・ベイパーからは、集中攻撃を受けてビショップが殺されてしまったことも。
出現頻度は低いものの、こいつは攻撃も呪文も効きづらいため本当に強敵である。
そんな中、通路を歩いていると『*ドン* *ドン*』という音が聞こえてくる。
音は次第に近づいてきて、その主が姿を現す。
彼の名はマッドストンパー。
その名のとおり、常に音を立てながら足踏みしているという奇妙な男だ。
見た目は怪物だが、彼は元々は人間の王子であり、イビルアイという者の仕業によって、こんな姿に変えられてしまったそうだ。
さらに、その足には痒みの呪文をかけられており、こうして足踏みしていないと痒くてたまらないのだと言う。
1分間足踏みを我慢できたら元の姿に戻してやると言われているが、それすらもできないそうだ。
いったいどれほどの痒みなのか常人には想像もつかないところ。
彼からは、勇者マイティ・ヨグという者の話を聞くこともできる。
自分と同じくイビルアイによって白い猿の姿に変えられてしまい、眠らされてガラスシリンダーの中に捕らえられてしまったらしい。
そして、ヨグの目を覚ますことができるのは、イビルアイが首からかけているロケットだけ…こんな感じの話だ。
また、マッドストンパーは6000ゴールドで奇妙なアイテムを売っているが、これは何故かホーリーバッシャーと交換してくれる。
こんな物をどうして欲しがっているか分からないが、これを使って足でも掻くつもりだろうか…?
ともあれ、ビショップを生き返らせて金欠のパーティーにとってはありがたい話なので、交換させてもらった。
この奇妙なアイテムは、ラバーダック(ゴムのアヒル)というものだ。
オモチャのような名前のアイテムだが、こいつには非常に重要かつ有用な効果がある。
特にメッセージは無いものの、こいつを装備すると水泳レベルに補正がかかり、全くの初期値であっても非常に深い水域まで泳げるようになる。
面倒な水泳システムが、たちまち何の障害でもなくなってしまうという、まさにバランスブレイカーのような存在なのだ。
準備が整ったので、再び地下3階へ行き、残った通路を探索する。
このエリアは一見複雑な迷路だが、マップは大きく左右対称の形になっており、ハークルビーストの拷問部屋にあったエレベーターも繋がっている。
エレベーターから続く通路はフロアの外周のようになっており、そこには『MOSERの神秘の堀』なるものがある。
ここは回復などの効果がある他、深い水域には年齢や知力のステータスにも効果がある。
正確に言うと、増加するか減少するかのどちらかがランダムで起こる。
…はずなのだが、ここでは確かに若返ったと表示されたのに、ステータスを見てみたら歳を取っていた。
バグかね?
東の端にある部屋に入ると、黄色いカーテンがかかった壁があり、『短命』というメッセージが聞こえてくる。
何のことやら…といった感じだが、部屋の奥には金色に輝く池もある。
この池は、どの深さでも泳ぐと所持金を失ってしまうという罠だが、さきのどの汚い池と同じくMPが回復する上、底まで泳げば落ちているゴールドキー(金の鍵)を入手できる。
金づくしのイベントだ。
そして、西の端にある部屋には、赤いカーテンのかかった壁があり、『肉体』という声が聞こえてくる。
ここにも同じように泉があるが、血の色に泡立っており、グロテスクな小さな彫像が上から見下ろしているという、見るからにヤバそうな泉だ。
浅い水域だとダメージや毒ばかりだが、アヒルの力を使って最深部まで潜ると、そこに潜んでいたものとの戦闘となる。
相手はマカラとシーコブラの大群!
とにかく数が多いため、サムライとビショップはマハリトでシーコブラを焼き払い、ロードはバマツで被弾を減らす。
マカラは攻撃力が高く危険な相手だが、ニンジャがクリティカルを決めてくれたため、大した危険もなく勝利できた。
苦戦すると予想していたが、こいつはラッキーだった。
戦闘終了後、宝箱から『彫像』を入手する。
さっそく、その場で鑑定。
しかし…
なんと、ビショップが鑑定に失敗して呪いを発動させてしまった!
お…おまえ、なんてことしてくれるんや!
この彫像、石化した悪魔は、所持していると自動でHPが減っていくため、こうなってしまったら呪いを解いて消滅させる他に無い。
一応、魔法抵抗力が高いので装備としては優秀なのだけど、メインの回復手段がディオスであるこのパーティーでは、こんな状態になってしまったらまともに探索はできない。
せっかくマカラに圧勝したのに、この戦利品をすぐに手放すことになってしまうとは…。
まあいい、ここはまた必要になった時に来よう…。
<地下3階 中央〜南部>
<現時点のステータス>
名前 |
種・性格 |
LV |
AC |
力 |
知 |
信 |
生 |
早 |
運 |
HP |
年 |
死 |
SAMURAI |
Hum/N |
11 |
3 |
18 |
15 |
11 |
14 |
18 |
16 |
66 |
15 |
0 |
装備 | カタナ ターゲット スケイルメイル レザーサレット レザーグローブ | |||||||||||
LORD |
Dwf/G |
11 |
1 |
16 |
13 |
18 |
17 |
9 |
14 |
103 |
16 |
1 |
装備 | ファイアーソード ヒーターシールド プレートメイル レザーサレット レザーグローブ | |||||||||||
NINJA | Hum/G |
11 |
3 |
16 |
15 |
10 |
15 |
15 |
17 |
48 |
19 |
1 |
装備 | ||||||||||||
BISHOP | Elf/G |
11 |
4 |
15 |
18 |
18 |
13 |
15 |
11 |
53 |
17 |
1 |
装備 | ホーリーバッシャー チェインメイル+1 レザーサレット レザーグローブ |