Ultima3
プレイ記録 〜太陽の章〜

「ボス、何か食べ物はありませんか?なんだか最近やけにお腹が減って……」

「まあ、ジミーったらいやしいわね」

「無理もない。レベルが上がると食料の消費が大きくなるんだ。単純に、レベル2の時はレベル1の時の2倍の速度で減っていくことになる」

「そうだったんですか。どうりでパーティー内での食料消費のペースが違うわけだ」

「戦って得られるはした金では、とても食費を賄いきれないぞ」

「そうよね。戦うほどにレベルが上がって食糧消費も大きくなるのに、得られるお金は少ないままだわ」

「そこでだ。手っ取り早く金を稼ぐために、これからダンジョンへ向かう」

「ええ!?フィールドでもこんなに危険なのに、ダンジョンなんて行ったら本当に死んでしまいますよ!」

「さすがに、初期能力で装備も貧弱なままでは厳しいのではないかね?」

「ところが、ダンジョン内には地上に徘徊しているような野盗共が出てこないから、逆に安全なくらいなんだ。しかも、食糧消費も地上より遅いペースだしな」

「やっぱり、この国って地上の方が荒んでるのね……」

「では、このファーンの町で松明や食料を買い込んで、ダンジョンへ行ってみよう」



「さて、ここがペリニアンデプスのダンジョンだ。暗いから松明か照明の魔法がかかせないのが、ちょっと面倒だけどな」

「3Dダンジョンですね!マッピングは任せてくださいよ。こう見えても昔はウィザードリィが得意だったんですよ」

「『黄金は深きところに……』なんてメッセージが出てきたわ」

「メッセージの通り、ここには多くの宝が隠されているんだ。出口付近で戦っているだけでも十分だが、この宝を探しに行こう」

「確かに、出てくる敵はオークやスケルトンばかりだから、魔法で簡単に倒せて楽なものだな」

「歩いていればMPも回復するから、魔法が切れて困ることもないですね」

「さあ着いたぞ。このあたりに、大量の宝箱が埋蔵されている」


「す……すごい宝だ!これを全部持っていっていいんですか!?」

「もちろんだ。宝箱には罠がかかってるから、盗賊技能のあるアイエラが開けるようにな」

「すごいわ!すごいわ!これだけあれば、当分楽して暮らせるわ!」

「全部開けたら、ラフキンの階層移動の魔法で一気に地上まで戻るぞ。もう一回ダンジョンに入り直せば、宝箱は復活しているんだ」

「とんでもない所ですね……」

「でも誰も回復魔法が使えないから、ちょっと危険なんじゃない?私の罠解除も、成功率はあまり高くないわ」

「心配無用だ。このダンジョンには、浅い階層に回復の泉がある。HP回復も毒の治療も全部タダで行えるんだ」


「うむ、これはウマイ!疲れが一気に吹っ飛ぶようだ」

「これなら安全ね!地上で高い治療費を払って、ヒーラーで回復してもらうのが馬鹿馬鹿しくなるわ」

「ここは天国ですか!?」

「これでは、真面目に働く者がいなくなるのも無理ない話だ」

「ダンジョンに潜り続けていたら、レベルも随分上がってHPにも余裕が出てきたな」


「お金も、4人でも持ちきれないほど稼いだわ!」

「といっても、相変わらず全然強くはなってませんが」

「この金で、何を買うんだね?」

「これだけあれば、どんな強力な武器だって買えそうね」

「いや、そんなものは後でいい。とりあえず船に乗ろう」

「いったい、どこへ行こうっていうんです?」

「まあ、ちょっとその辺をな……」

「その辺って…ブラブラしてるだけで食費がかかるのよ」

「金はあるから、食料は買い込んでおけばいいさ」

「まあ!すっかり成金みたいになっちゃって」

「ア……アバタール君!目の前に巨大な渦潮が……!」


「………」

「ボス!このままだと突っ込んでしまいますよ!進路を変えないと!」

「………」

「は……早く……!」

「きゃああぁぁ!!」



「……ん?ここは……どこ……?」

「気付いたか。じゃあ出発するぞ」

「あたり一面が真っ赤だわ……。確か渦潮に呑まれて……私達、死んじゃったの?」

「いや、確かに生きている……。船の残骸も転がっているぞ……。だが、この不可思議な地はいったい……?」

「ここは冥界……アンブロシアという所だ。船に乗って渦潮に呑みこまれると、この場所に着くんだ」

「冥界だなんて……冗談キツイですよ」

「町の人の話にもあっただろう。ちゃんと覚えていれば、自然にこの場所に辿り着くことができる」



「確かに、聞いた話だけど……それだけの情報じゃ普通は分からないわ!」

「とにかく急ぐぞ。ここは冥界と言うだけあって、非常に危険なんだ」

「やれやれ……せわしない男だ……」

「ん……?ボス、森の中に何か見えますよ」


「よし、やっと着いた。ここが神殿だ」

「神殿?なんだか怪しい雰囲気ね」


「じゃあ、ここで祈っていくか」

「日頃から無信教を公言している君が、神殿で祈るなんて珍しいものだね」

「あー!!ボスってば、苦労して貯めた金を1500ゴールドも寄付して……いくら冥界だからって、いったい何を考えてるんですか!?」

「よく見ろ。ここで金を寄付すると、寄付した額に応じて能力値が上昇するんだ」


「本当だ……STR15しかなかった非力なボスが、一気にSTR30になってる!」

「ここには、それぞれの能力値に対応した4つの神殿があるから、ここで貯めた金を寄付して、一気に強くなるんだ」

「なるほど〜!そのために、こんな所までわざわざやって来たのね!」

「さあ、急いで残りの神殿を回るぞ。とにかく危険な場所だからな」

「回復魔法はまだ使えないのかね?」

「俺はレンジャーだから、INTとWISの両方が上がらないと、回復魔法が使えるだけのMPにならないんだ」

「きゃっ!手強そうなモンスターに襲われたわ!」

「逃げろ!」


「ボス!悪魔が後から追ってきます!」

「振り向くな!」


「うぐっ……海賊船から砲撃を喰らったぞ!」

「………」


「あ、ボスとアイエラさんが死んでしまった」

「我々も死にそうだ……早く、この船に乗って安全なところへ行こう……」

「どうやら、この渦に飛び込めば、元の世界に戻れそうですね」


「まったく……人をこんな危険な場所に連れてきて死んでしまうなんて、なんて無責任な男だ」

「さて、金稼ぎとアンブロシアの往復を繰り返して、みんなSTRとDEXはほとんど最大になったな」

「一行で言ってくれてますが、ここまで強くなるのに、どれだけ苦労したか……」

「では、次はそれに見合った武器を買いに行こう」

「やっと武器が手に入るのね!さすがにスリングで悪魔やドラゴンとかと戦うのは無理があるわ」

「ドーンの町に、最強の武器・防具が揃った店がある」

「ドーン?全ての町を回ったと思うが、そんな町は聞いたことがないぞ」

「2つの月が新月になった時に出現する幻の町だ。2マスしか視界がない森の中で、たった4ターンの間だけ現れる」

「なんですか、そのふざけた町は!そんなもの分かるわけないでしょう!」

「ちゃんと町の人がヒントを話してくれているだろう。思い出すんだ、ほら」


「断片的すぎるわ!」

「ブリティッシュ城で拷問にかけられている男が、更に具体的な場所まで教えてくれる」


「た……確かに……この上なく具体的な情報だ……」

「というより、何故ブリティッシュ王は、彼を拷問にかけているのだね……?」

「さて、ドーンの町を見つけたら、ここで必要な物を揃えるぞ」


「わ〜!この町には、すごい武器がいっぱい売ってるわ!+4アクスに+4ソードに……」

「当然、買うのは飛び道具の+4ボウだ。俺は装備できないから、アイエラとジミーが使うといい」

「また飛び道具ですか……。まあ、いいですけど」

「私だけ高価な武器が装備できないというのも、何だか損してる気分だな」

「そんなラフキンにも朗報だ。実はウィザードを含む全職業が装備できる最強の武器がある」

「な……なんだと……!?」

「この町の隅にいる魔術師に話を聞いてみるといい」

「魔術師、魔術師……いたぞ!」


「エキゾ……チック……?何のことでしょう?」

「3人で固まってるから、奥にいる人に話しかけられないわ」

「どかせばいいだろう」

「どかすと言っても、待ってても動いてくれないぞ」

「こうやって矢を射かけるんだよ……ほら、いなくなった。これで話ができるだろう?」


「ヒイイィ!あなたは何て事をするんですか!」

「こうしないと話ができないんだから、仕方ないだろ」

「この魔術師も、隣で仲間が殺されたのに冷静に話してくれるところが凄いな……」

「このエキゾチックっていうのが、最強の武器なの?」

「その通りだアイエラ。この魔術師から聞いた通り、海に浮かぶ小島を探すことで、伝説のエキゾチックの武器防具が手に入るってわけさ」

「小島なんて……無数にあるじゃないですか」

「いや、海を回ってみれば分かるが、小島の数はさほど多くない。ちょっと探せば簡単に見つかるだろう。じゃあ、探しに行ってみよう」

「やれやれ……こんな話を鵜呑みにして宝探しをするなんて、余程の行動力がないと無理だね」

「あら、宝探しなんてロマンがあってステキじゃない」

「さあ、この島だ!」


「本当に、こんな何の変哲もない場所に埋まっているとは……」

「ちゃんと人数分あるから、しっかり掘り起こすんだぞ」

「これで私も、いっちょうらのクロースから卒業できるんですね」

「別の島には武器が埋まっているから、そっちも回収しに行こう」

「さっき6550ゴールドもする+4ボウを買っちゃったわ。最強の武器がタダで拾えるなら、買わなきゃよかった」

「いや、飛び道具の方が便利だから、エキゾチックの武器は掘り起こしても装備しなくていい」

「相変わらず飛び道具かね……まあ、この件に関しては異論はないが……」

「そうだ。あくまで遠距離からの殲滅という戦法は変えるつもりはない。剣なんて野蛮人が使う武器だ」

「なんだか、全然ヒーローっぽくないなぁ……」
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