Ultima2 プレイ記録 現代編

A.D.時代

さて、B.C.時代は一通り回ったので、次なる世界に旅立つためにタイムドアを潜ります。
手頃なところで、B.C.時代のフランス〜ドイツ近辺に現れるタイムドアに入ると、グレートブリテン島へとワープします。



パッと見た感じ、そのままB.C.時代のブリテン島にワープしたかのようですが、ここは実はA.D.時代となっています。
A.D.時代とは、言うなれば現代であり、古代世紀から一気に数千年の時が流れています。

ちなみに、A.D.時代の年号は1990年で、先ほどのB.C.時代の年号がB.C.1423年です。
これはゲーム中のとある場所で表示されます(*PC98版だと、A.D.時代は2008年となっています)。
ゲームが出た当時よりも、ほんの少しだけ未来といったところです。



とりあえず、ようやく待望のロード・ブリティッシュ城に入ることができるので、早速王様に謁見します。



ロード・ブリティッシュ王に話すと、自動的に50ゴールドを寄付したことになり、その代償としてHP300を与えてくれます。
このゲームでHPを高める方法は、これのみです。
回復いう概念もないので、HPが減ったら王に金を寄付して高めてもらう、ということになります。

ちなみに、このロード・ブリティッシュ王は、先ほどのB.C.世紀でもブリティッシュ城に在位しており、そこから現代までの数千年を生きているという常識はずれな長寿です。
他には、特にこれといった情報はありませんが、B.C.時代のブリティッシュ城にもいたアントス卿という人物が、今後覚えておくべき者となります。




さて、有り金はたいてHPも増やしてもらったところで、続いてはブリテン島の北西に位置する町に入ってみます。
B.C.時代には存在していなかった町、ポート・ボニフィスです。





この町には、ポートと言うだけあって、港があります。



アバタールが盗賊なので見分けが付きにくいですが、港の扉は鍵がかかっており、中には大勢の盗賊がいます。
港の中に入って船を手に入れるためには、まずは扉を開ける『鍵』というアイテムが必要となります。
とりあえず、ここは後回しとなりますね。




また、この町の奥には食料品店もあります。



その名も『マクドナルズ』!!
テイクアウトコーナーまでありますが、カウンターの奥にいるオークが非常に気になるところです。
この店は、客にブタが作った物を喰わせるのか!?それとも、そのブタを喰わせるのか!?


まあ、細かい事を気にしてたら旅なんてできません。
とりあえず食料を補充したいところですが、さっき王様からHPを買ったので、金も残り少なくなっています。
敵と戦って稼ごうにも、トロルにも苦戦するほどの戦闘力だし、仮に倒せたとしても、得られる金は10ゴールド前後なので非常に効率が悪く、下手したら外を放浪するために必要な食費の方がかかってしまうという有様です。


しかし、アバタールはミナクス打倒のために、この先も数々の世界を旅しなくてはならない身です。
この果てしない冒険を続けるためには、どうしても多くの食料が必要となるのです。
幸いにしてアバタールの職業はシーフ……つまり、シーフならではの業を使って、食料を手に入れることができます。

そう…食料を盗む!!
この『盗む』コマンドは、シーフじゃなくても使用できますが、シーフが最も高い確率で成功します。
しかも、このPC98版はオリジナルのアップル版よりも成功率が高くなっているため、これを利用しない手はありません。
ただし失敗したら、街中の衛兵が一斉に襲い掛かってくるという諸刃の剣です。
現在のアバタールの能力だと、衛兵の攻撃で200近くの大ダメージを受けるため、あっという間に殺されます。



そして決行の時…!
アバタールは、店員がよそ見をしている隙を伺って、カウンター越しにハンバーガーを掴み取り、バックパックに詰め込みます。



これは盗みが失敗するまで続けることができるので、何度も何度も繰り返します。

注文もしないのに、いつまでもカウンターから離れない不審な男……店員が通報するには十分な理由だと思いますが、アバタールの腕がよほど良かったのか、結局数千個ものハンバーガーを盗み出すことに成功しました。
これはもう、バレるとかバレないとかの次元ではないでしょう。
店員も客も、気付かないのはどうかしています。


そして、頃合を見計らって店から脱出!
アバタールは、抱えきれないほどのハンバーガーを持って、ポート・ボニフィスの町を後にしました。
この店は町の出口から近いため、万一盗みが見つかった時にも逃げ切れる可能性が高く、おすすめのスポットですよ。


ちなみに、この店の入口に立っている道化師のロネル・マクドネルは、他の道化師と違って驚異的な戦闘力を持ちます。
ハンバーガーを盗んだくらいでは襲ってきませんが、何かの弾みで攻撃してしまったら最後、アバタールがハンバーガーの材料にされてしまうでしょう。




やはり、マックの道化師(ピエロ)といえば、あの人物なのでしょうか……?






こうして、しばらく飢死の心配もなくなったアバタールは、次なるは夢の国・アメリカへと向かうことにしました。
何度かタイムドアに入ると南米に辿り着くので、そこからアマゾンのジャングルや、メキシコの砂漠を越えて北に向かいます。
大変な冒険ですが、道中の食事はハンバーガーのみで乗り切ります。

そして、現在のアメリカ南部に位置する、ニュー・サンアントニオの町に到着します。





この町こそが、アバタールにとっての運命の町となるのです……。




まず、ここにはイオロとグウェノがいます。



ウルティマシリーズのレギュラーのこの2人は、今回はこんな所で踊り暮らしていますが、壁に囲まれているため残念ながら話すことはできません
紹介はしましたが、正直今回はどうでもいい人物です。



本題はこちら。
この町には、ホテルカリフォルニアという大変に重要な建物があります。
B.C.時代のジェスターの町で聞いた、「ホテルカリフォルニアでお金を渡せ」というメッセージの場所です。



ここにはホテルの係の男がいますが、「ようこそ、ホテル カリフォルニアに!」と言うだけで、何か重要な話をしてくれるわけではありません。
そもそも、このゲームには宿屋という概念が無いので、ホテルに宿泊することもできません。

しかし、ここが肝心なところです。
この謎を解かないことには、ミナクスを倒すなど夢のまた夢です。


この「お金を渡せ」というのは、文字通り「金を渡す」コマンドを使用することです。
このゲームでは、その辺に歩いている町の人にお金を渡すことができます。
しかし、受け取った人は「ありがとう」と言うだけで、特に何も起こらないため、余程の物好きか聖者でないと、こんなコマンドは使用しないでしょう。

ところが、このコマンドを使って、支配人の男に金を渡すと、2回に1回くらいの割合で、「ALAKAZAM」という変な言葉をつぶやきます。



何のこっちゃといった感じですが、実はこの言葉が発せられると、アバタールの能力値がランダムで4ポイント上昇しているのです!

このゲームで能力値をアップする方法は、これしかありません。
メッセージの謎を解かないことには、アバタールは永遠に弱いままということです。

また、お金を渡せるのは100ゴールド単位ですが、いくら渡しても上昇させてくれる確率や数値は同じなので、100ゴールドで十分です。
しかしながら、力が上がるのか知力が上がるのか、はたまた魅力が上がるのか、それはランダムで決まるため、戦闘力だけでもまともな数値に上げるだけでも少なくとも5000ゴールド以上の大金が必要という計算になります。
敵を倒して入手できる金は10ゴールド前後なので、どれほどに途方もない金額かお分かりいただけるでしょうか。
ウルティマ2の難易度の高さの一因は、ここにあります。
このゲームでは数多くの強敵と戦わなくてはならないため、能力値は全て80以上あっても足りないくらいなのです。


しかし、幸いなことに、このPC98版にはバグなのか仕様なのか分かりませんが、救済措置が用意されています。
なんと、金を「0ゴールド渡す」ことでも、同様に能力値を上げてもらえるのです!

え……そんなのってアリなの!? と誰もが思うところでしょう。
この技はオリジナルのアップル版では不可能です。
「0ゴールド渡す」ことはできても、能力値は上げてもらえません。
これは、このゲームのあまりの難しさを見かねた日本語版移植スタッフからのプレゼントなのではないでしょうか?




こうしてアバタールは、金を支払う振りをして実は1ゴールドたりとも払わないという高度な金融詐欺を繰り返し、ホテルの男から能力を高めてもらいます。
なんせ元手が全くかからないので、やりたい放題です。
まあ、取りあえず、こんなもんでいいかな?




さあ、これで一気にアバタールの潜在能力が解放されました。
正直、限界突破どころではなく強くなりました。


次は、この力に見合った武具が必要です。
これだけの能力になると全ての武器防具が装備できますが、金が無いので当然……



盗みます。
防具はプレート、武器はライトソードや光線銃などの強力な装備が手に入りました。
世界中の人々を救うために旅をしてるのですから、せめて装備品を提供するのは当然ですよね。





さて、精神と時の部屋で修行したかのごとく別次元の強さを手に入れたアバタールは、ここで一旦ニュー・サンアントニオの町を出て、グレートブリテン島に向かいます。
ロード・ブリティッシュにHPを上げて貰うためと、ここにあるポート・ボニフィスの町で船を手に入れるためです。
上でも書きましたが、ここの港に入るためには『鍵』というアイテムを手に入れて扉を開ける必要があります。

『鍵』がどこにあるかというと、実は町や城にいる衛兵達が持っています。
意外と身近な人物が持っていたものですが……もちろん衛兵と交渉なんかできませんよ。


じゃあどうするかって、そりゃ決まってます。
町の中で衛兵を襲撃して奪い取るのです。
まあ、現在のアバタールの戦闘力ならば衛兵にも十分勝てるので、町の入口付近にいる手頃な奴を襲って奪い取りましょう。





こうして手に入れた鍵を使用して港に入ります。
扉を開けると、港にいる海賊達が襲って来るので、軽く返り討ちにしてやりましょう。
海賊も退治して、めでたしめでたし…



と言いたいところですが、この海賊達を倒すのは何故か犯罪行為にあたるので、たちまち衛兵がやってきます。
港の中に残った海賊と衛兵に囲まれると、身動きが取れず大ダメージを受けてしまうので、ここは中々厳しいポイントです。
これほどに能力値を高めたにもかかわらず、下手したら死ぬところでした。
げに恐ろしきは、魔物ではなく人間…ここの衛兵たちは海賊とグルなんでしょうか。
まったく、腐敗しきった町です。




なんとか衛兵を全て倒して船に乗り込み、町からの脱出に成功。
もしかしたら港にいたのは海賊ではなく、自分の船を守ろうとした船乗りだったのかもしれません。



ともかく、これでタイムドアに入らずとも世界中を回れるようになり、移動がかなり楽になります。
また、船に乗っている間は食料が減らないのもありがたいです。

もうモンスターは恐れるに足らないので、この後しばらく金を稼ぎます。
HPを増やす必要もあるのですが、それとは別に、まとまったゴールドを用意する必要があるのです。






そして、準備が整ったら、大西洋を渡って再びアメリカ大陸のニュー・サンアントニオへと向かいます。
この町では、まだまだやるべき事があるのです。

まずは馬小屋に行き、勝手に馬を乗り回します。
これは窃盗行為となるので、もれなく町中の衛兵が大挙してやって来ます。



これから鍵が何本も必要となるので、この衛兵達を全部倒して鍵を奪い取るのが目的です。
この馬小屋は入口が狭いので、篭城して大勢の衛兵を相手にするのに、うってつけの場所なのです。
屈強な衛兵の集団とはいえ、1対1では現在のアバタールに分があります。
1人、また1人と、アバタールの放つ光線銃の前に衛兵が倒れていきます。




続いて、町外れにある牢獄に行きます。



ここの入口は本来は衛兵が守っているのですが、先ほどの馬小屋の戦いで町中の衛兵を全滅させたので、既に通行フリーとなっています。
ここに来た目的は、牢獄に閉じ込められている、ある人物と会うためです。


その人物とは、このサントレという戦士です。



「注意しなさい、私がクイックソードだ」という意味深なことを話します。

ここが肝心なところです。
クイックソードというのは、このウルティマ2で最強の攻撃力を持ち、唯一ミナクスに傷を付けることのできる武器です。
もちろん、店には売っていません。
この謎を解かないことには、ミナクスを倒すなど夢のまた夢です。

では、どうするかと言うと、このサントレに500ゴールドを渡します。
すると、何と彼は引き換えにクイックソードをくれるのです!



渡す金額は500ゴールド以上でないといけません。
これは結構な大金です。

あ、ちなみに、このイベントに関するヒントは、ゲーム中で一切出てきません。
このサントレのメッセージのみを頼りに推理しなくてはいけません。



そして手に入った最強の剣クイックソード。
どれ、ちょっと試し斬りしてみるか、とサントレを攻撃。



フム……なかなかの切れ味じゃないか、気に入ったぞ。
こいつに払った500ゴールドは戻ってこないけど、少しでも回収しておかないとな。




さあ、牢獄から出た後も、やることはまだあります。
既に町中の衛兵を全て倒しているので、強盗、殺人、何でも自由です。
クイックソードを持ったアバタールを阻止できる者は誰もいません。



町の人を倒しても、モンスターを倒したのと同じくらいの金と経験値が手に入ります。
このゲームでは、敵の出現率が低い野外よりも、人が密集している町の方が圧倒的に稼ぎ効率が良いのです。
しかも、町を出て入り直せば、みんな元通りになっているので安心です。
うん、これもタイムドアの影響かな?




しばらく後、町中に動く者がいなくなった後は、外れにあるエアポートへ向かいます。
ここは厳重にロックされているので、鍵が沢山必要です。



中にいるガードマンの戦士を斬り捨てたら、発着場に止まっている飛行機に乗り込んで、町を後にしましょう。
飛行機は、全ての地形を無視して高速移動できる非常に便利な乗物で、乗ったままタイムドアに入ることもできます。
これで交通の不便な地域・時代にワープしても、世界中ひとっ飛びです。

なお、飛行機や船を操縦するには特定のアイテムが必要になりますが、これらは人間タイプの敵や住民を襲えば、簡単に入手できます(ちなみにPC98版ではアイテムがなくても乗物を動かせます)。




こうして、比類なき力と最強の武器を手に入れたアバタールは、ニュー・サンアントニオの町を血の海に変え、航空機ジャックをして国外逃亡します。
この日の出来事は、「ニュー・サンアントニオの惨劇」として歴史に深く刻まれることになるでしょう……。



大丈夫、ミナクスを倒せば全て元通りです! (続く)


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