Ultima7 Serpent Isle プレイ記録04 騎士の試験


「さて、そろそろ騎士の試験とやらを受けに行こう。町から出て北に進めとか言っていたな」


「おお、この古い道がサーペント主幹道路とかいうやつだな。ブリタニアができる以前の古代サーペント文明の遺産か…」




「細い道はモニトーの騎士達が建設したとか言っていたっけ。えーと、ここを北に進んで西に曲がると…」


「お、小屋があった。ここかな?」



シュメド
「俺の名前はシュメド。モニトーの騎士だ…」


「やあ、ここが騎士試験の会場かい?」

シュメド
「俺は騎士の試験を担当する騎士だ。 試験はここで行われる。あの鍵のかかった扉の向こうでな」


「試験はどんな内容なんだ?」

シュメド
「全てのモニトー人は、騎士道を授かるために試験を通過しなくてはならない。騎士の試験とは、勇敢なる心、明敏な精神、そして強い武力を持つ者のみが通過できる挑戦である。おまえの力、俊敏さ、勇気、そして知恵を試すことができるよう、特別に造られているのだ」


「(大層なことを言っているが、キャントラみたいな女の子や、スペクターみたいな官僚も受ける試験だから、大したことはないだろう」

シュメド
「もし試験を完遂したならば、中で見つけた書簡に書いてある言葉に従うのだ。その時、おまえの象形動物が現れるであろう。それを殺し、町に持ち帰るのだ。セリアがその毛皮を使ってマントを作ってくれるであろう。ルシラはその肉を料理してくれる。おまえの名誉のため、全ての騎士が祝宴を開いてくれるであろう…試験を通過すればな」


「なに?動物を殺して…持ち帰る…?分かった、覚えておこう」

シュメド
「騎士道の試験を受けて、自身の勇気を試したいか?」


「もちろんだ!はちきれんばかりの勇気さ!」

シュメド
「では、願わくば合言葉をお聞かせ願おうか」


「えーと、確か…『勇気は生命の魂なり』」

シュメド
「その通り!それを成し遂げたのならば、おまえがモニトーの騎士となるに値すると、皆が知ることとなろう。おまえの友人には、ここで待っていてもらおう」

デュプレ
「町の酒場で待たないか?」

シャミノ
「ダメに決まっているだろう。もちろんさ。あんたをここで忠実に待っているよ、アバタール」

シュメド
「それでは、おまえの荷物を預かり、ここで安全に補完する。モニトーの騎士の試験では、身に纏うことが許されるのはレザーアーマーのみで、メイス以外の武器の携帯は認めない」


「メイスとレザーアーマーのみか…。武器はともかく、防具はちょっと不安だな…」

シュメド
「ついて来い… 真っ直ぐに行くんだ…」





「この洞窟の中が試験会場か…。よし、数々の修羅場を潜り抜けたアバタールの実力を見せてやろう」



ということで、騎士の試験が始まった。
仲間は連れずに、メイスとレザーアーマーだけを持った状態で挑まなくてはならないというルールだ。

入口から通路を少し進むと、突然背後から爆炎が迫って来る。
開始早々に派手なお出迎えだ。
キャラディンもこの爆発についてのヒントを教えてくれたが、立ち止まると即死することとなる。







次の部屋に入ると、数体のグレムリンが出現した。
現れるなり襲ってくるため戦わなくてはならないが、メイスとレザーアーマーでは分が悪く、またアバタール自身もあまり強くないため、まともに戦ったらまず勝てない。
部屋の奥に宝箱が置かれているので、それを取って退却する。
箱はロックされているものの、メイスで殴れば開くようになっており、中から鍵を入手した。






手に入れた鍵を使って先に進むと、続いては高い台座の上に鍵が置かれているのが見える。周囲には岩が散らばっているため、これを上手く積み上げて上に登ることで、台座に届くようになる。
岩をどけると蛇が出現するが、これはメイスでも十分に勝てる相手である。






先に進むと、今度は背後から突然サイクロプスが出現する。
グレムリンよりも強く、到底メイスなどで戦える相手ではないので一目散に逃げ出した。







なお、モンクから貰った砂時計のおかげで、アバタールは戦闘不能となっても即復活する。
最初のイベントで登場したモンク僧カルナクスが出迎えてくれて、その後すぐに戦闘不能となった地点へと戻ることになる。
このことに対するペナルティは、今のところは無い模様だ。






基本的には、行く手を塞ぐ扉を開くための鍵がダンジョンのどこかに隠されており、それを見つけつつ先に進むといった構造だ。
しかし、前述のように仕掛けられたトラップは、かなり致命的な物が多い。
モニトーの町では、皆が簡単な試験だと言っていたが、先ほどのサイクロプスなどを含め、明らかに殺しにかかっている難易度である。





扉を開きつつ奥まで進んで行くと、鉤爪と巻物が置かれているのを見つけた。
巻物は、管理人シュメドが書いたもので、この爪を手に取って自身に突き立て血を流すように書かれている。






さらに進むと、今度は謎の兵士が突如として出現した。
グレムリンやサイクロプスなどと同様に、魔法で召喚されたかのような現れ方である。
相変わらずレザーアーマーとメイスでは全然歯が立たないため、何度も死にながら戦うことになった。




苦労してこの兵士を倒し、死体を調べてみると書簡を持っていた。
内容は以下の通り。

『支払は済ませた。十分にな。契約を遂行するのだ。
簡単な任務に大金を支払うのは愚か者のみ…そして私は愚かではない。おまえを選んだのは、私が今使える者の中で、おまえが最も優れた武器であるからだということを忘れるな。
失敗するな、アバタールは簡単な相手でない。おそらく、おまえがこれまでに戦った者の中で最も手強いだろう。
アバタールを始末せよ。この書は破棄せよ。一切の証拠を残すのではない。  X』

なんと、アバタールに対して明確な殺意を持った者からの刺客のようである。
この試験、何かが仕組まれているのか…?





壁の隠し通路から進んだ先にある部屋が、このダンジョンの終着点であり、そこには骨壷が置かれていた。
隣にある巻物は、またしてもシュメドが書いたものであった。
騎士となるには、この古のゴブリン王グルノルディアの遺灰に自身の血を混ぜるのだ、書かれている。
そうすることで、鍵を持った象形動物が現れるのだとか…。







書かれている通り、先ほど見つけた鉤爪を自分自身に使用すると、爪に血が付着した。
そして、それを置かれている骨壷に使うと…なんと、突如として狼が出現した。
この狼を倒すと、死骸からは狼の肉と、外に出るための鍵を入手した。







「ふう、これで試験は完了かな?シュメドから言われた通り、この狼の死骸は町まで持って行くか…」


「それにしても、これのどこが簡単な試験なんだ…。文字通り、命がいくつあっても足りない程の難関試験じゃないか。あとでロード・マーステンに文句を言ってやろう」


「おーい、シュメド!開けてくれ。試験が終わったぞ」





「まったく、苦労したぞ。モニトーの騎士ってのはタフな奴ばかりなんだな」

シュメド
「理解できん。どうやって騎士の試験を生き延びたんだ?確実に死ぬように罠を仕掛けたというのに!」


「…ん?なんだって…?」

シュメド
「こんなことはしたくなかったんだ。あの女が俺をそそのかして、おまえを殺すようにしむけたんだ!だが、こうなってしまっては彼女を裏切ることはできない…」


「お、おい…!ちょっと待て!どういうことだ…!?」

なんと、シュメドは剣を抜きアバタールに襲い掛かってきた!
話は通じず、一方的に攻撃をしてくるため、こちらも応戦せざるを得ない。
仕方が無いので、遺灰のあった部屋まで引き返し、ここにある体力回復の効果がある噴水を飲みながら戦った。
シュメドは強力な装備を身に付けているため、かなり手強かったものの、苦戦の末これに勝利する。
しかし、結果として騎士の試験の管理人を殺してしまったことになる…。










ロード・マーステン
「おめでとう!分かっている、言う必要は無い。そなたはダンジョンに勝利したのだろう。さあ、祝宴の準備をするんだ。そなたはモニトーの騎士となるのだ」


「えーと、ダンジョンはクリアしたんだけどさ、その…ちょっと色々あってさ…」

ロード・マーステン
「そなたは、まだ印の無い騎士だから、リディアを探すのだ。騎士の刺青を入れてくれるであろう。そなたはダンジョンで、グルノルディアの遺灰から放たれた動物を斬った。その動物の死体は、毛皮商のセリアの所へ持っていくとよい。死骸から騎士のマントを作ってくれるであろう。その肉は、祝宴で出される伝統料理のシチューとなる。酒場のルシラの所に肉を持っていけば、宴の準備をしてくれるであろう」


「うーん、シュメドのことを聞く間もなく話が進んで行く…」


「まあ、いいか…。苦労して試験に合格したんだから、煩わしいことは後にしてお祝いだ!……シュメドの死体はどこかに隠しておくか…」


「じゃあ、まずは酒場に行こう」



ルシラ
「あら、こんにちは!」


「やあ、実は騎士の試験に合格したんだ。ほら、そこで殺した狼の肉を持って来た」

ルシラ
「やったわね!これで肉が揃ったから、祝宴の準備ができるわ。祝宴は、酒場の南にある騎士の祝宴ホールで開催されるの」


「しかし、狼の肉って美味いのかな…」


「さて、次だ。えーと、毛皮屋とか言ってたな」





セリア
「私は毛皮屋のセリア。何のご用かしら、アバタール?」


「騎士の試験で狼を倒したんだ。ロード・マーステンからここに行くように言われている」

セリア
「あなたは試験を達成したようね。では、あなたが倒した動物の毛皮から、マントを作らなくてはなりませんね」


「ほら、これが狼の死骸だ」

セリア
「まあ、とても大きいわね」

シャミノ
「アバタールは大きい動物を狩るくらい、お手の物さ」


「(まあ、これが狼じゃなくて熊だったら、勝てなかったかもしれないけどな…」)」

セリア
「また一日後に来てください。その時までにはマントを作っておきますわ」


「オッケー。じゃあ、よろしく頼むよ!」


「さて、次は…刺青を入れるとか言ってたな。この町の住人の顔に付いている、あのマークを俺も入れることになるのか。痛くないといいけどなぁ…」





リディア
「私はリディアよ。何の用かしら、アバタール?」


「やあ!えーと…あんたが刺青の彫師なのか…?」

リディア
「周りを見て。針と、インク瓶、下絵が見える? もっと近づいて見て。私の体を装飾する模様が、色の渦が見える?これはつまりね… 私は刺青を彫る芸術家ということよ。 あなたはこの町の新顔だから、私のことを聞いたのは初めてかもしれないわね。私の芸術は、針とインクを使って調和の取れた模様を作ることよ」


「げ…芸術…ですか」

リディア
「私は父から商売を教わったわ。私の家族は、私を含めて12代も刺青師をやっているの。 刺青師として、騎士道の試験を突破した戦士に最初の刺青を入れるのが、私の特権よ。 ロード・マーステンは時々、新しい刺青を加える認可をしてくれるの。でもそれは、勇気や勇敢さのある人にだけよ」


「12代か、それは凄いな」

リディア
「芸術性というものは、持って生まれたものよ。学ぶことも真似することもできないわ。私は才能を持って生まれたから、私の責務を否定しないわ。ご覧のとおり、私は自分の体で沢山の練習をしている。刺青師として、自分の欲する刺青を入れたわ…。だから、私の体は刺青だらけよ。背中や他の部位は手が届かないから、母が刺青を入れてくれたわ」


「顔のマークの他にも刺青を入れることがあるのかい?」

リディア
「ロード・マーステンだけが勇敢の刺青を入れる認可をしてくれるわ。それは、戦いで偉大な戦果を上げた者に与えられるものよ。 私達の勇敢な戦士達は、数々の刺青をしているわ。キャラディンとブレンダンはライバル同士で、モニトーの誰よりも多くの刺青を持っているわ。キャラディンの刺青はその逞しい腕に、ブレンダンのは、もう少し控えめな場所ね」


「ふーん、あの2人が町で一番の騎士というわけか。司令部のリーダーだけあるな」


「ところで、代々の刺青師と言っていたが、親はもう引退しているのかい?」

リディア
「母は勇敢な騎士だったわ!失ってしまって、とても悲しい…。 人は、私の母は野盗との戦いで死んだと言うだろうけど、私は知っているわ。彼女は生きる意志を失ってしまったの! ムーンシェイドから来たウォーロックが、年長の娘をさらってしまってから、彼女の心は壊れてしまったわ!」


「おっと、そいつは失礼した。しかし、母の娘がさらわれたってことは…それはつまり、あんたの姉妹ってことか?」

リディア
「私の姉セレンは、とても美しい女の子だった。私より4歳上で、とても大人びていたわ!さらわれた時はまだ12歳だったから、騎士道の試験を受ける機会が無かったの…。だから、まだ刺青は無いわ。魔術師達の中で姉さんがどんな生活をしているのか、ってよく思うの。呪文を学んで、敵を魅了しているのかしら。姉さんにまた会えるなら、なんでもするわ」


「なるほど…ムーンシェイドのウォーロックか…。悪い奴が居たもんだな」

リディア
「そいつの名前は知らないわ。その邪悪な魔術師はサーペントアイル中を旅していて、魔法学校に入れるために子供をさらうの。才能ある子供達が真夜中にさらわれて、その跡には白い石が残されているわ」


「誘拐とは恐ろしい話だな。ところで、刺青の話に戻るんだが…」

リディア
「この渦と点は無秩序に見えるけど、それぞれが意味を持っているの。経験を積んだ芸術家は、その人の刺青から過去を読み取ることができるわ。そんなに私の刺青を見つめないでよ!秘密は隠しておきたいんだから」


「ひ…秘密?そういえば、あんた体の色々な所に刺青を彫ったと言っていたな…」

リディア
「ええ、それはプライベートな場所でね!」

デュプレ
「お嬢さん、私はあなたの刺青に非常に興味があるので、全ての刺青を見てみたい。中に入って…」

リディア
「私は見世物じゃないわ!無礼者が見ようだなんて思わないでね」

デュプレ
「すまない、お嬢さん」

リディア
「また後でね…ハンサムな旅人さん」


「いやいや、すいませんね。このスケベ野郎が調子に乗ってしまって…。今日は、騎士の試験を通過した刺青を入れてもらいに来たんだ」

リディア
「あなたは騎士の刺青を入れる権利を得たのね。これが無くては騎士とはなれないわ。あなたは試験で狼を倒したから、狼のマークを入れることになるわね。刺青を入れる準備はいい?」


「ああ、バシッと頼むよ」

リディア
「じゃあ、始めるわ。これは痛いわよ。でも、戦士なら苦痛に慣れてね。座って、深呼吸をして」


「お、お手やら柔らかにな…」

リディア
「そのままじっとしててね…」


「う、ぐっ、痛!いでででで!」

リディア
「終わったわ。止血のために布を当てておいてね」

シャミノ
「ご立派になったぜ、アバタール」


「そ…そう?」


「ともあれ、これで準備が整ったな。ようやく、この町の騎士として認められるわけか」



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