Ultima Savage Empire
02 時空の旅人達


ラフキン教授の話では、クーラック族の村の南にラボを構えてあるので、そこに便利なものが色々あるだろうとのこと。

そこへ行ってみると、ジャングルに似つかわしくない近代的な設備の数々が置かれているのが見えた。



ここは、アバタール達と一緒にムーンゲートで飛ばされたラフキン教授の研究室の一部であった。
壁や天井は無くなっているが、その設備の多くは丸ごと残っている。

ここでライフルと弾丸、そしてグレネードの材料になる壷、タールを汲んでおくのに役立つバケツ、様々な薬品、なぜか備えてあったファイアアクス(消防用斧)など の便利なものが沢山見つかった。
とりあえず非力な教授にライフルを持たせておくが、このゲームって基本的に命中率はあまり高くないから、後ろからアバタールの背中を誤射しないか少し不安 だ。


ラボの近くにはタールが湧き出ており、これに捩った布を漬すことでグレネードの導線を作ることができる。







教授の情報では、ディスキキ族の集落にはぐれたジミー=マローンがいるらしいので、とりあえず彼を見つけることにした。
ディスキキ族の集落は、ヨラルーの集落から南東に向かったところにあり、道中にはナフアトラ族の集落があると言う。
ジャングルは広すぎてすぐに迷ってしまうので、このように場所が明確な所から埋めていくべきであろう。


そして、ヨラルー族の村から南にしばらく道沿いに進むと、突然地面が石畳になった。
どうやらナフワトラ族の集落に着いたみたいだ。
ラフキン教授によると、このナフワトラ族はかつて中央アメリカに栄えたアステカ族に酷似した風習を持っているらしい。
確かに、ぱっと見た町の人の外見はそんな感じだ。



ここには、なんと武器職人や服職人がいる。
しかし、エメラルドと交換で商品をくれるのだが、他の村同様に小屋の中に置いてある物を勝手に持っていっても何も言われないので、店としてはどうかと思 う。



また、ここには日時計を備えた巨大なピラミッドまである。
原始生活を送っていたクーラックやヨラルーより遥かに高い文化水準である。





族長とシャーマンを探していると、独房が並ぶ牢獄のような建物を発見する。
しかし、中にいた人に話しかけてみると、いきなり襲われてしまった。
どうやら彼は衛兵で、この建物を守っているようであった。
さすがに殺ってしまうのはマズイだろうと、いったん出直す。

再度侵入を試みてみると、衛兵に話しかけなければ特に問題は無く内部まで入り込むことができるということが分かった。
なんという無能な衛兵だ。

そして一番奥の独房には、なんと、このナフアトラ族のシャーマンが閉じ込められていた。



一体どういうことであろうか……?

彼に話を聞くと、ジパクトリオトルという不思議な力を持つ魔術師がこの町に現れ、その力で貴族や軍隊を脅して味方に付けると、前王を廃位して新たな王を即 位させたらしい。
ジパクトリオトルに対抗していた彼は捕らえられ、このように投獄されてしまったと言う。

なるほどね〜。
この町の衛兵が襲ってくる理由もなんとなく分かった。
ちょっと面倒なことになっているみたいだな。


ついでにこのシャーマン・ワシュテパクは、この世界についての興味深い話をしてくれた。

『このナフワトラ族を含めたイーオドンの谷に住む全ての部族は、かつて遠い地に暮らしていたが、強大な力を持つ者達によって、この地に奴隷として連れて来 られた。
そのうちナフワトラ族が反乱を起こして脱出したため、その者達は都を封印して去ってしまった……。
バラブ族の村がある遥か南西のメサには、その強大な力の者が造った装置があり、その中に巨大なジェムを置いて数日待つと、陽光を吸収したジェムが隠された 都の場所を示すという。
その都の入口は、黄金でできた人間が守っている……』




そして、服屋の近くにナフアトル族の城と思われる建物を発見。
衛兵に話しかけないように気をつけて奥に進むと、そこには奇妙なオーラに包まれた人物が2人いた。
1人は国王のヴィトラパクティ。
もう1人は、噂の魔術師ジパクトリオトル。

しかし、この様相は……。



え?メガネ……?
と驚きつつジパクトリオトルに話しかけると、ラフキン教授が口を開いた。

なんと、この男は教授の知り合いで、以前から行方不明になっていたドクター・スペクターという者であった。
彼もアバタール達と同じく、現代からこの太古の世界へ不思議な力でやってきたと言う。
スペクターは知識と科学力を使ってこの国の権力を握り、国王を廃位して新しく意のままに操れる愚かな者を王に据え、好き勝手にやっていたのであった。
彼と国王が身にまとっているオーラは、地下に埋もれたコトルという古代都市の遺跡から見つけたものらしく、決して傷つけることができない無敵の力だと言 う。

彼には協力は求められそうにない状態であるが、アバタール的には、ここで悪政を働く新王をなんとかしないとならないと思うので、ここを追われた本当の王を探し出さないといけないだろうな。
今のところ手がかりはないが、旅を続けるうちに見つかるだろう。

取りあえずは、ここから西にあるというディスキキ族の村に行き、ジミー・マローンを探し出さないと。

ジパクトリオトル

本名はジョアン・スペクター。
偶然見つけたムーンストーンと思われる石の力でこの世界にやってきた。
科学力をもってたちまちにナフアトラ族を制し、シャーマンの地位につく。
地下に埋もれた古代都市コトルに眠る強力な力を手に入れて、現代社会までも征服しようと目論む。

ウィトラパクティ

スペクターの意のままに操られる凡愚。
いわゆる暴君であり、謁見した時に跪いて靴を舐めなかったという理由で衛兵に殺させようとする。
当然、部族の民から相当な恨みを買っており、スペクターがフォースフィールドで守っていないと、たちまち殺されてしまうだろうと言われている。

ワシュテパク

ナフアトラ族の本当のシャーマン。
先代の王モクタポトルに忠誠を誓い、ジパクトリオトルに従わなかったため投獄された。
このイーオドンの谷の部族や、古の都についての知識を持つ。

トラパトラ

先代国王の妹で、現国王ヴィトラパクティの妻。
ヴィトラパクティがただ残虐なだけの男だと嘆き、それを知っていた先代国王モクタポトルは、彼を抑えていたと言う。
モクタポトルがディスキキ族の村に逃げたことを教えてくれる。






ナフアトラの町・ティクティカトルから西へと歩く。
道中でトリケラトプスに遭遇したが、さすがのアバタールといえど、こいつには敵う気がしなかったので攻撃は仕掛けない。
トリケラトプスは草食なので襲ってはこないみたいだ。



こんなの相手にしたら、教授とか一撃で殺されそうだ。



相変わらずジャングルは険しく、すぐに道に迷ってしまうので、ここはトリオロの術を活用する。
今回はMPというものはなく、秘薬を使えば術が発動されるので便利だ。
3種類の秘薬を、それぞれ異なる3種類の媒体で使用することで、合計9種類の術を使うことができるようだ。

今回使うのは鳥瞰の術。
さあトリオロ、周囲のマップを映し出せ!



と、マップを見たものの範囲が狭すぎて全然頼りにならない。
ほとんど視界と変わらないじゃねーかよ。


仕方ないので 道沿いに進んで行くと、怪しげな石畳を発見。



これは何であろうか?
明らかに原始時代にはそぐわない外見だが……。


何かありそうな中央の青い床に入ってみると、突然別の場所へ出た。



同じような青い床が8つある広い石畳……。
驚いて、出てきた床に入り直すと元の場所へと戻る。


これはもしや……ムーンゲートのようなものか?
8つの床からそれぞれ、このイーオドンの谷の異なる地点へワープできるものと思われる。
この床の行き先を全て判別できれば、移動はかなり便利になるだろう。
スペクター博士のフォースフィールドといい、この世界には古代文明の不思議な力があるようだ。


まだまだ知らない土地が多いので、ワープ先を解明するのは後回しにして先へ進むと、このワープ装置のちょっと北側の川を隔てた先に集落が見つかった。

さっそく小屋の中に人が見えたので、話しかけてみようとしたら……



ジミー・マローンじゃないか!
いや〜、よくぞ無事で……と思ったら、どうやら彼は小屋の中に囚われている様子。あんまり無事じゃねえ。


とりあえず小屋の中に入って独房の扉を開けて彼を助け出し、部族の人々に話を聞いてみると、なかなか涙ぐましい事情があった模様。
彼はここの族長の娘に気に入られ、婿として迎えられるべく監禁されていたらしい。
で、その娘というのがこれ。



こういうのって、もうお約束だな。
ジミーの貞操が心配でならない。


この自称・ミスターアドベンチャーのジミー・マローンは、レベル2で経験値100というチェリーっぷり。
おっさんばかりのパーティーにようやく加わったイキのいい若者ではあるが、明らかに経験不足である。
まあ伸び代はあるので、じっくりウルティマ世界の厳しさを鍛えてやるか。




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そんなワケで、俺はようやくラフキンとジミーの2人を見つけ出して合流した。
ラフキンの奴は、俺がブン殴られて生死の境をさまよっている時にも、ヨラルー族とかいう部族の村で、神のごとく崇められて楽しく暮らしていたらしい。気に障 るところではあるが、まあ、奴の元の世界での閑職を思えば無理もないだろう。
彼も、そろそろ名誉とか名声とかいったものに執着し始める年頃だろうからな。ちょっとばかり遅まきの夢を見てたって、それを責めるのは酷ってもんだ。

ジミーの小僧は情けないことに、原住民に捕らえられて小屋の中で泣き喚いていた。
こいつは軟弱にも程がある。俺も若い頃には何度か投獄されたものだが、自力で抜け道を探したり衛兵を倒したりして脱出してきたもんだ。
世の中の仕組みってのは、案外そういった所で知ることが多いものだから、他人に頼ってばかりでは、いつまで経っても無知なままなんだ。
最近の若造は、何事も自分の力で解決してやろうって姿勢をまず身に付けるべきだと俺は思うね。

まあ、こんな頼りない奴らだが、俺の持ってきたムーンストーンが原因でこんなクレイジーな世界に来る羽目になった以上、きっちり引率してやらなくちゃなら ない。
こういった損な役回りを文句も言わずにこなしていくことが、俺がアバタールと呼ばれる由縁なのかもしれないな……。



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さて、ジミーを加えてディスキキ族と話をする。
ディスキキ族は、誰もが仕事をせずに昼間から酒を飲んで愉快に暮らしている羨ましい部族であった。
族長もシャーマンも皆のんきなもので、平和そのものである。


チャフブラム

ディスキキ族の酋長。
娘のグオブラムの婿にするためのジミー・マローンを捕らえる。
しかし、常に酔っ払っており、ジミーや娘のことも、わりとどうでもいい様子。

グオブラム

酋長チャフブラムの娘。
ジミーにぞっこんな様子であるが、父と同様常に強烈な酒を飲んでいる。
宴会が終わったら結婚式だと言うが、宴会が終わる様子は無い。

ラリフィン

ディスキキ族のシャーマン。
その呪術の腕は非常に怪しく、同じ部族からも全く信頼されていない様子。

レレイ

ディスキキ族の娘。
ほかのディスキキ族よりはまともなようだが、享楽的なのは変わらず、逃げるジミーを止めもしない。
ジミーによると料理が壊滅的に下手らしい。



そんな中、1人だけ風貌の違う男がいた。
なんと彼は、ナフアトラ族の追われた王・モクタポトルであった。
こんな近くにいたとは……。


モクタポトル

ナフアトラの先代国王。
勇敢な戦士であったが、無敵のフォースフィールドをまとったジパクトリオトルことドクター・スペクターには敵わず、あわや捕らえられるところで逃れてきた と言う。
彼の従兄弟にあたる現王のヴィトラパクティの圧政から国を救うため、王位奪回を目指している。


彼は逃亡中の身であるとはいえ、まだナフアトラの奪回は諦めていない様子である。
手伝ってやりたいところであるが、そのためにはドクター・スペクターの無敵のフォースフィールドを何とかしなくてはならないようだ。

ナフアトラの牢獄に囚われていたシャーマンが、その力の源となったと思われる謎の古代都市について話してくれたな……。


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