Ultima Martian Dreams
11 怪僧ラスプーチン

鉄鉱石運搬の為に、まずはヘラスの町へ行き、港に泊めてあるレール付きの船に乗り込む。



船にはキャノン砲も付いているので、モンスターに襲われても瞬殺だ。
やっぱウルティマにはこれがないとね。


そして、大シルチス鉱山に到着。
こうやってレールを接続すれば、トロッコを船まで積むことができる。




そのまま鉱山に入り、鉱脈のある壁に向けて削岩機でガリガリとやる。
すると、次々と鉄鉱石が出てくるので、そいつをスコップですくってトロッコに積む。

 

トロッコはスコップ7杯分の鉄鉱石で満タンになる。
宇宙砲の建造に不足している鉄はトロッコ1杯分と言っていたので、これでちょうどいいはずだ。


こうして、トロッコ一杯に積んだ鉄鉱石を船の載せてオリンパス鉱山まで運び、中にいるカーネギーに届けた。

 

これで材料が揃ったので、間もなく宇宙砲は完成する。
いやいや、長い道のりだった。
ほんと、こいつらときたら俺がいないと何もできないんだから…。







ここで、カーネギーから1つ頼み事をされた。
一番最初に乗ってきた宇宙カプセルに、燃料のフロギストナイトが積んであるから、それを持って来てほしいとのことだ。
まったく、町でヒマそうにしてる奴に行かせろよ…。

仕方なく、また長い道のりを歩いて先発隊の乗ってきた宇宙カプセルにやってきた。
しかし…。



そのフロギストナイトとやらは、どこを探しても見当たらない。
スペクターは何者かが盗み出したのではないかと言う。
何か手がかりになる物を探すように言われたので、不自然に落ちていた金属のストラップの破片を拾っておいた。
この帯で燃料を束ねていたのだろうか。


フロギストナイトが盗まれたことをカーネギーに話すと、犯人を突き止めるために、手がかりの金属帯をセオドア・ルーズベルトに見せて指紋を取ってもらうよ うに言われた。
この時代のセオドアは、科学的手法を用いた犯罪捜査の権威である。



しかし、ルーズベルトに帯を渡すと、指紋を調べるには顕微鏡が必要だから持ってこいなどと言い出す。
こいつら揃いも揃って、人をパシリか何かだと思っているのかね?


顕微鏡はヘラスの町のラボにあるので、これを回収してルーズベルトに渡す。



程なくして、彼は指紋の主を突き止めた。
犯人はラスプーチンであった。
宇宙砲を発射させた犯人の指紋とも一致しているそうだ。
今まで全く姿を現さなかった怪僧ラスプーチン、閉ざされたアルギレの町にいるという彼の真意は何なのか…?

またルーズベルトは、機械の体のチュシェケトを見て、こんな見た目では地球人達は協力してくれないだろうから、サラ・ベルナールに尋ねて何とかした方がい い、と助言をした。
まあ、確かに19世紀の美的感覚では、この機械の体のクールさは理解しがたいかもしれない。

サラ・ベルナールは、女優だけあって化粧の技術に長けている。



彼女はチュシェケトを見て驚いたが、ルージュベリーという素材があれば、人間の肌と同じような色の着色料を作れると言う。
その着色料を特殊な方法でコーティングすれば、見た目は人間っぽくなるのではないかということだ。
で、そのルージュベリーはアルギレの町にあるらしいので、何はともあれアルギレへ行く必要があるようだ。



………………………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………………………

そんなワケで、俺は命知らずの3人の冒険者とチュシェケトを連れてアルギレの町に乗り込んだ。
町の入口に立ち塞がる巨大な壁の前に着くと、俺は噛んでいた酸素石をプッと吐き捨てて、射撃(ファイア)の号令を出す。
この壁を船のキャノン砲でブッ飛ばしてやるのさ!



号令と共にディブスがキャノン砲にうやうやしく弾丸を込め、 導火線に火を付ける。
そして、周囲に轟音が鳴り響き硝煙が立ち上る!

…が、壁はビクともしなかった。
俺はディブスの野郎をどやしつけて再度発射させるも、またしても結果は同じで、壁にはキズ1つ付いていない。
おいおい、こりゃ一体どうなってるんだい…?

俺は急いで引き返して、都市建築学に明るいピアリーに事情を説明した。
ピアリーが言うには、キャノン砲の威力は十分だが、肝心の弾丸が鉛製なので強度に欠けるそうだ。



だからカーネギーに頼んで鋼鉄製の弾丸でも用意してもらったらどうかということだ。
早く言え、このタコ助!

俺はその足でオリンパス鉱山に行き、カーネギーの旦那に鋼鉄製の砲弾を造ってもらった。
旦那は大経営者でありながら自身でも製鉄の手順を熟知しているという、まさに技術屋の鏡のような男だ。
ふんぞり返っているだけの社長とは訳が違う。
ともかく、このカーネギーお手製の鋼鉄の弾丸があれば、あの壁も壊せるだろう。

俺達は急いでアルギレに引き返した。
もうディブスの野郎には任せておけないから、今度は俺が直々にキャノンをブチかます。
俺はアバタールと呼ばれるだけあって、砲術に関してはちょっとしたもんだ。
俺の半生は大砲と共にあったと言っても過言ではないくらい、よく慣れ親しんだ火器だ。

こいつで、このクソッたれな壁もラスプーチンの野郎も粉微塵さ!



………………………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………………………



こうしてアルギレの壁を破り、町の中に突入した。
しかし、町の住民達はこちらに攻撃してくるような様子はない。



アルギレの町にいる連中は、皆ラスプーチンを崇めていた。
何でも彼は全知全能で超能力を持っているとかで、こうやってバリケードを突破されようが何の問題もないとのことだ。


そのラスプーチンは、町の一番奥の建物にいた。
傍にはエマ・ゴールドマンもいる。



彼女はこの時代のフェミニスト、そしてアナーキストとして有名な人物である。
不平等な政府に失望するエマは、この火星においてもカーネギーによる権力や富の独占が繰り返されていることを憎んでいる。
そして、ラスプーチンが理想世界を築いてくれると信じ、彼の手助けをしているそうだ。

こちらとしては燃料のフロギストナイトさえ返してもらえれば主義思想はどうでもいいので、彼女は放っておいてラスプーチンに詰め寄る。
しかし、落ち着き払ったラスプーチンは何か様子がおかしい。



なんと、彼は自分のことをラクサチュクだと言う。
かつて惑星中に疫病を撒き散らし、火星人を滅亡に追いやった張本人である。
火星人の滅亡は数世紀前の出来事のはずだが、彼もまた生きていたのだ。
そして、どうやったのか分からないが、ラスプーチンの体を乗っ取ってアナーキスト達の王として君臨しているのだ。

ともかく、彼が盗んだフロギストナイトを返すようにと迫ると、それは夢の世界に隠してしまったと言う。
ラクサチュクは現実世界の物質を夢の世界に転送する手法を編み出していたのだ。
自分に従がわなければ、夢の世界にある物質を現実に転送して大災害を引き起こす、と脅迫してきた。
現実から夢へと物質を転送するのは比較的容易だが、その逆を行うと大破壊が生じると言うのだ。

チュシェケトの古の火星人の記憶でも、それはおそらく真実だそうだ。
宇宙船の燃料にも使われるほどのエネルギーを持つフロギストナイトを現実世界に無理矢理転送したら、夢の世界は完全に消滅し、現実世界でも大地震と大嵐が 起こって地表は残らず壊滅するだろうとのことだ。

地球に帰るためにはフロギストナイトを取り戻さなくてはならないが、まだ夢の世界には火星人達の意識が残っている。
彼らを見捨てて夢の世界を破壊してしまうわけにはいかない。
そのためには、まず残った火星人達のために機械の体を製造して意識を転送しなくてはならない。
それから燃料を取り返して、火星が大災害に襲われる前に共に地球へ脱出するしか方法はない。

だがラクサチュクは、それも不可能だと言う。
人間は、これほどに容姿の異なる者達のためには協力しないだろうし、仮に地球に連れ帰ったとしても、いずれ彼らは奴隷や見世物のようにされてしまうだろ う、ということだ。
確かにそれは一理ある。

だが裏を返せば、見た目を解決すれば何とかなるということ…。






アルギレの町に落ちていたルージュベリーの実をサラに渡すと、彼女は化粧品と混ぜ合わせて着色料を作ってくれた。



これをチュシェケトの体にコーティングすれば、人間の肌のように見えるだろうとのことだ。
コーティング用の装置はポンプ場にある。



本来はロボットに防水剤をコーティングするための装置だが、着色料も同じように使えるのだ。


チュシェケトを装置の中に立たせ、パネルを操作する。




すると、彼女は着色料を吹き付けられてみるみる肌色に染まっていく!



まるで人間!
というか、髪の色はどうやって染めたんだ。


スペクターが赤面しながら女物のドレスを手渡す。
彼もどうしてそんなモノを持ち歩いていたのか。

そして、見事に生まれ変わった彼女の姿を見て、アバタールはあることに気付く。



この女性は、1995年にアバタールとスペクターの元に、『タイムトラベル』の本と写真を持ってきた女性だ。



彼女は、この100年後の地球でアバタールとスペクターに会うのだ!




←プレイ記録10へ   プレイ記録12へ→