Ultima Martian Dreams
10 鋼鉄の女

オリンパスの町にいるピアリー提督から聞いた話だと、この火星の北極圏には、巨大なレンズとモーターの付いた用途不明の謎の装置があったと言う。
ピアリーの推測によると、このレンズで太陽の光を集め、北極の氷原に当てていたのではないかということだ。
太陽光を当てることで北極の氷を溶かして水にし、それを火星中に掘られた運河に流していたと言うのだ。

しかし、装置は3台あったものの、その全てが動かなかったそうだ。
1つはモーターが壊れており、1つは植物のツタが絡みついて動かせず、1つはレンズが割れていたと言う。
まずは、これを修理する必要がありそうだな。


ピアリーから聞き出した座標の場所に行くと、そこには巨大な鉄塔があった。
送電塔と違うのは、頂上に巨大なレンズが付いていることである。
ピアリーの言っていた、これで氷を溶かしていたという憶測は正しそうだ。



ここの装置はモーターが壊れているようで、取り外されて小屋に置かれている。
取りあえず、こいつを直せばいいってことだ。

ということで、モーターを回収してエジソンの所へ持って行く。



さすがはエジソン、火星の機械だろうがお構いなしに、しかも一瞬で修理してくれた。
直ったモーターを持って再び鉄塔に戻り、これを取り付けた。



続いては、植物のツタが絡まって動かなくなった装置だ。



このツタをどうしたらよいか、植物学の権威であるジョージ・カーヴァーに話を聞いたところ、植物を除去するためには毒を塗布する、つまり除草剤を使えばよ いとのことであった。
なんとも当たり前すぎる意見である。

除草剤はどこかしらかで拾っているし、確かバッファロー・ビルの取引所でも販売されている。
これを町や工場などで拾ったスプレーガンに注入して噴出すると、あっと言う間にツタが枯れた。
スクリーンショットは取り忘れたけど瞬殺でした、はい。
これで2つ目の装置も準備完了。



そして、最後の装置だ。



ここはレンズが粉々に割れてしまって、どうしようもない状態である。
もう新しいレンズに取り替えなければならないだろう。
新しいレンズを作ってくれる人といえば…



夢の世界から助け出した、ガラス職人のルイス・ティファニーだ。
彼はゼロからレンズを作り出すことはできないが、材料があれば加工することができる。
レンズの破片を拾い集めて彼の所に持っていけば、新しく作り直してくれるということだ。



ちょっとカラフルすぎる気もするが…ともかくこれで全ての装置を修復できた。


さあ、これで装置は全部動くはずだ。
満を持して起動スイッチを入れる。



起動スイッチにはパスコードがかかっており、現在の時刻を分刻みで正確に入力しなくてはならない。
初期アイテムの懐中時計がここで役に立つわけだ。
というか、他に時計を使う機会もないようなシナリオなので、荷物軽減のために何処かに捨てていたら大変なことになっていたところだ。


こうしてレンズ装置が起動し、太陽の光を集め始めた…。



氷原に凝縮された太陽光が当ると、程なく蒸気が立ち昇る。
お、いい調子じゃないの。

と思っていたら…



ば…爆発?
氷を溶かすだけなのに、なぜ爆発が…。

ともかく、装置の付近に設置されていた水槽は水で一杯になっているから、無事に氷は溶けて水となって流れ込んだようだ。








氷を溶かした後、シャーマンがポンプ場の様子を見に行ってみようと言い出した。
ピアリー提督も言っていたが、火星の地下には水流をコントロールする施設があるそうだ。
レンズ塔の近くの水槽は水で満たされたものの、依然として運河は空っぽのままなので、運河にまで水を引き込むには、そのポンプ場で何らかのオペレーション をしなくてはならないのだろう。


シャーマンから聞いた座標へ行ってみると、そこには広大な貯水池のような施設があった。
中には発電所にいたようなロボットもいる。

 

このロボの名はダイバー、このポンプ場のパイプメンテナンスをしているそうだ。
話によると、北極の氷から流れ込む水は、一度このポンプ場に集積されるそうだ。
ここにある舵を操作することで、それらの水が惑星中の運河に流れるという仕組みらしい。

しかし、ここで1つ問題がある。
その舵の場所に行くには、パイプから洩れる蒸気の中を通っていかなくてはならないのだ。
ちょっと見づらい写真ですが、このパイプの一番下に人が1人だけ通れるスペースがあり、パイプから蒸気が洩れて噴出しています。



この高温の蒸気は生身の人間では到底耐えることができないため、通常ではロボットが操作することになる。
だがダイバーであっても、この蒸気の中は進めないらしい。
これに耐えるには、特殊なコーティングを施された者でないと無理なのだそうだ。
一応、このポンプ場内にコーティング装置もあるが、防水剤はもう無いとのこと。
うむ、こいつは困った。







ポンプ場は一旦引き上げ、再び北極圏へと向かう。
ここにはもう1つ目的があるのだ。

着いた先は氷原の洞窟。



ここは、かつてヘラスの町にいたカクシシェクという火星人の研究所だった場所である。
かつて狂火星人ラクサチュクが惑星全土に振りまいた疫病の中で多くの火星人が死に絶えて、生き残った僅かな者達も夢の世界へと逃げた。
しかしカクシシェクは、疫病の侵攻を少しでも防ぐために北極圏に研究所を構え、疫病に耐性のある新しい体の研究を続けたのだそうだ。
疫病の効かない体があれば、夢の世界にいる火星人達も現実世界に戻って来ることができる。
テカペシュ達との約束を果たすには、もはや彼の研究に賭けるしかない。

部屋に入ってみると、そこにはロボットがいた。
彼はカッターという名前らしい。



名前の通り、宝石をカッティングするためのロボットだそうで、アジュライト鉱石から心臓石を作ってくれると言う。
心臓石とは、機械の体に命を宿すための石らしい。

そう、カクシシェクの研究は成功していたのだ。
彼の辿り着いた結論とは、機械の体に生命を宿すことであった。
研究所の机の上には、彼が造ったと思われる機械の体が置いてある。



これこそが、どんな疫病にも耐えることができる体なのだ。


さて、肝心の心臓石の材料となるアジュライト鉱石は、オリンパスの町のウィリアム・ハーストが持っている。
オリンパス山の頂上で見つけた写真と引き換えに石をくれるという約束であった。
既にフィルムは手に入れているので、これを夢の世界から助け出したジョルジュ・メリエスに現像してもらう。





そして、出来上がった写真をハーストに渡すと、約束通りにアジュライト石をくれた。



ちなみに、現像した写真の出来はイマイチだったようだ。


再び研究所へ行き、カッターに燃料のラジウムの欠片を入れてエネルギーを充填し、アジュライト鉱石をカッティングしてもらった。
そして、石を機械の女に挿入し、金属の体に命を宿す…!








これで準備が整った。
あとは、この体に火星人の意識を転送すれば完成するはずだ。
しかし、誰が中に入るのだろうか?

機械の体をヘラスの町まで運んだ後、再びアバタールがドリームマシンで夢の世界へ行き、火星人達に話を聞いてみることにした。



ヘラスの森のリーダーだったプレクテシュは死んでしまったため、現在は外交大使のチュシェケトという者が彼の後を継いでいる。



こんな顔だが一応女性である。
彼女に機械の体の話をすると、次に命を賭けるのは自分の番だと、転送を引き受けてくれた。
機械の体のフォルムも女性なので、これは都合がよかった。

そして、現実世界に戻って転送を開始する…




すると機械の体が起き上がり、アバタールに話しかけた。
転送に成功したのだ!



もちろん、疫病の影響は見られない。
スペクターが、しばらく一緒に行動をして体の様子を見てみた方がいいと言い、チュシェケトもそれに賛成してパーティーに加わることになった。

マシンだけあって、非常に強力な能力値である。
レベルを上げれば間違いなくパーティーで最強になるだろう。



そして、彼女の代わりにシャーマンがパーティーを外れる。
またイェリンとデュプレイの所に戻るそうだ。

ところで、この機械の顔はどこかで見たことがあると思ったら、ローウェルの夢の中にいた謎の女性だ。



これで、あの女性が言っていたことが繋がった。
あの場所にはカクシシェクの精神もいたのであろうか。


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そんなワケで、鋼鉄の女チュシェケトが俺達の仲間に加わった。
ちょっとばかりキツめな顔立ちだが、まあ以前のサラダに比べれば随分と美人になったもんだ。
火星人の美的センスにしてはイカしたデザインだと思うね。

神経質なスペクターはどうか分からないが、俺は今までに原始人やらガーゴイルやらトカゲ人間やらオートマトンやら、色々な種族の奴らと一緒に冒険をしてい るから、今さら火星人が加わったところで特にどうってことはない。
ディブスの野郎は、雑用を押し付けられる奴が来たとでも思ったか密かに喜んでいる様子だが、彼女の鋼鉄のボディに秘められたパワーを見る限りでは、ディブ スの立場が変わることはないだろうな。
まあ、まずは荷物持ちなんかを通じて、地球人のやり方ってやつをイチから教え込んでいくつもりだ。


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こうして仲間に加わった新生チュシェケトを連れて、次はポンプ場へ向かった。
彼女の金属の体なら、ここにある蒸気パイプの通路も平気だろう。
チュシェケトをソローモードに切り替えて、蒸気の中を歩かせてみる。



生身の人間が蒸気を浴びると致命傷を負うが、彼女は全くダメージを受けない。
素晴らしすぎるボディだ。

ちなみに、彼女は当然酸素を消費しないので、酸素石を持たせる必要もない。
ラジウム石に素手で触れても毒状態にならないし、深夜に気温が下がっても1人だけダメージを受けないという超高性能な体なのだ。


見事ポンプ場の奥まで辿り着いたチュシェケトは、そこにある大きな舵を回す。

 




この操作で、火星の地表にある運河に水が入ったようだ。

 



付近を見に行ってみると、空っぽだった運河は水で一杯になっている。
そして、今まで運河の底にへばりついていた謎の板が浮かび上がった。



そう、これは運河を渡るための船だったのだ。
この船を使うことによって、惑星全土に整備された運河網を渡って、大量の荷物を遠くまで運搬することができる。
今、この惑星で運ばなくてはならない物…それは、アンドリュー・カーネギーの宇宙砲建造に必要とされている鉄鉱石だ。
鉄鉱石は、イェリン達のいる大シルチスの鉱山で豊富に算出されているが、これをカーネギーの所に輸送する手段が今まで無かったのだ。
この運河を復活させたことにより、宇宙砲の完成に大きく前進した。




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