Wizardry 外伝3 プレイ記録 10 復活


山頂の古城に入ったものの、そこには更なる強敵達が待ち構えていた。
その強さは、苦戦を通り越して無理ゲーに近かった今までよりも更に磨きがかかっており、少年漫画のようなインフレバトルが延々と続く。



こちらの実力不足も否めないが、正直ここらでレベルが4〜5程度上がったくらいでは焼け石に水である。
敵の攻撃によるダメージも強烈だが、おそらくは相当にレベルが高くないと回避できないであろうバディやバカディといった即死攻撃も頻繁に繰り出してくるため、HPやACにかかわらずコロッと死んでしまう。
もう祈ることくらいしかできないような有様だ。
先制できるよう祈り、ティルトウェイトが無効化されないように祈り、攻撃を受けないよう祈り…。


だが、マップの方は広い廊下や大きなホールなど、城ならではの大雑把な構造だったため、さほど苦労しなかった。
ここでまた変な仕掛けとか固定敵とか山盛りだったら、もう心折れていたかもしれない。




番兵の部屋などもあったが、中には特に誰もいない。
古城ということもあり、この城の主というのは既にいないのだろうか。




いや、ここで通常エンカウントする敵が番兵なのかもしれない。
この名も無き強敵達は、神や悪魔のごとく強いのだが、ほんと何者なんだ。






続いて上の階に昇っていくが、こちらはフロアの大半がバルコニーとなっており、歩けるエリアは非常に狭いようだ。
探索をしていくと、2階の中央の部屋で、ついにアガン王を見つけた。
なぜか偉そうに玉座に座っている。



『あのような契約をするはずではなかった。人を治める王という立場にいながら、魔族に魂を売り、魔族の支配に力を貸していた。このまま手遅れにならないうちに、頼む、私を殺してくれ』

そう言って、いきなりアガン王と戦闘となる。



いや、ちょっと待て。
封印の書といい、呪いの仮面といい、この城といい、根本的なバックストーリーがいまひとつ分からん。
というか一緒に魔物を倒すために着いて来たはずなのに、なぜこんなことに。
あなた意気揚々とここに来たのは何のためだったんすか?


殺してくれ、と言いながら、アガン王は激烈な攻撃でパーティーを殺しにかかってくる。
必殺の攻撃力であるばかりか麻痺能力まで持っているため、1ターンで確実に1人は戦闘不能となる。
すぐ楽にしてやるから大人しくしててくれ…!





幸い相手はアガンキング一人だったのと、直接攻撃力こそ高いが魔法攻撃は大したこと無かったのとで、攻撃しながらでも回復は十分に追いつく範囲だった。
戦士達がじわじわとダメージを与えていき、最後はバモルディで召喚したガスリッチがとどめを刺した。
安らかに眠れアガン。



しかし、アガンを倒しても何も起こらず、アイテムも何も手に入らない。


部屋の隅には町までワープできるポイントがあったが、戻ってみても特に変わった様子はない。
アガン王の復活を喜んでいた執事も淡白なものである。




再度古城を探索してみるも、行ける所は全て行ったようで、隠し扉なども見当たらない。
それどころか、先ほど確かに殺したアガン王が復活しており、また同じセリフを吐いてパーティーに襲い掛かってくるではないか。
これまでに何かを見落としているのか…?





結局どうしても分からなかったので、ここは攻略情報を見ました。
なかなか無茶な謎解きでしたよ…。
以下は、攻略情報に従った手順です。


まず、パーティーを5人以下にしてアガンキングと戦う。




今回は強そうなお供も着いて来て面倒だったので、マハマンで飛ばす。
ほら、あっち行け。




こうして戦闘を終えるが、先ほどと同様に何も起こらない。
しかし、ここで「仲間を探す」コマンドを使用すると、なんとアガン(の死体)が見つかり、パーティーメンバーに加えることができる。



倒す前、倒した後にも、それを匂わせるメッセージは一切ない。
他にも仲間NPCがいるならまだしも、まさかこんな方法でアガンだけ特別に仲間に加えられるだなんて、普通は気付かないだろう。

アガンは死んだ状態であるが、レベル99で全ステータス18、豪壮な装備を身にまとい、 庶民との格の違いを見せ付けられる。




そして、このアガンの死体であるが、町に戻ってクスト寺院に運ぶと蘇生を依頼することができる。
しかし、ここでの蘇生は失敗するため、依頼してはならない。
いつの時代も、寺院はヤブだらけだ。




例の執事の元に連れ帰っても、相変わらずどうでもよさそうな感じである。
この他人任せな口調、国の重鎮とは思えませんな。





ではどうするか、と言うと、王の死体を古の教会に安置されたままのダリアの元に連れて行くのだ。
すると、ダリアがアガンに語りかける。







『でも、あなたが私の元に来るには早すぎるわ。滅びゆく、この祖国を復興してからでも遅くないでしょう。私はいつまでも待ち続けるわ』
ダリアがアガンにふれると、アガンは息を吹き返した。
『ダリア、すまない君を…』
アガンはこちらを向いて話しかけてきた。
『君らには迷惑をかけた。私は、もう少しだけここにいたいので、後でこれを持って城まで来てもらいたい。是非、お礼をさせてくれ』


そんな会話があった後、『誓いの証』というアイテムを手に入れているので、これを持って王城に行くと、晴れてシナリオクリアとなる。



うん、よかったね、アガン王。



ベッケル
「これで王も正気を取り戻し、国の復興に力を注いでくれということか。めでたしめでたし」

マーチ
「結局、肝心なことが分かってないですよ。国を脅かす魔族とかも倒してないし、全然めでたくないじゃないですか」

コー
「オレ ナットク イカナイ」

セルム
「王様がいいって言ってるんだから、もういいの。ほら、帰るわよ」

バルク
「あとはこの国がどうなろうと知ったこっちゃないからな。とばっちり喰う前に逃げ出そうぜ」

ス・トーヴァ
「一応、この国は私達の故郷なんですが…」

カリチア
「でも、こんな王様の身勝手な理由で滅ぼされてるんだから、責任とってほしいわよねー」

エッゴ
「苦労して助けさせておいて、ラブロマンスを見せ付けられただけだったからな。残った余生は馬車馬のように働いてもらわないと、国民として気が収まらないぜ」

コルティナ
「新しいダンジョンも見つかったみたいだけど、そっちにも行ってみる?」

ウェイバル
「なんか嫌な予感はしますが、ちょっとだけ覗いてみますか…」



<クリア時点のステータス>

名前

種・性格

職業

LV

HP


エルフ/中立/女

Val

24

17

20

18

17

19

16

220

19

セルム

AC-5 ファウストハルバード ごくじょうのよろい てつのたて てっかめん ぎんのこて はじゃのゆびわ


ドワーフ/悪/男

Sam

21

19

15

16

21

17

17

245

22

ベッケル

AC-5 かたな たつじんのよろい かたあて あくのかぶと てつのこて かいふくのゆびわ


人間/悪/女

Pri

25

18

18

18

19

18

17

232

23

マーチ

AC1 せいなるフレイル こおりのくさりかたびら てんいのかぶと


人間/悪/男

Nin

22

19

17

16

19

16

18

185

22

バルク

AC-8 まっぷたつのけん だいみょうのよろい ささえのたて にんたいのかぶと マンティスグローブ しのびのタビ


エルフ/中立/女

Thi

24

15

18

19

17

19

17

160

19

コルティナ

AC4 とうぞくのゆみ ごうかなかわよろい かわのかぶと かわのこ て


フェアリー/悪/女

Mag

22

13

13

16

10

23

16

66

27

カリチア

AC0 ほのおのつえ きりのローブ かげのマント せいめいのぼうし


リズマン/中立/男

Fig

27

22

15

16

24

18

17

299

17

コー

AC-10 ドラゴンスレイヤー まもりのよろい まもりのたて てっかめん マンティスグローブ


ドラコン/悪/男

Fig

22

20

17

16

22

18

18

251

17

エッゴ

AC-6 ヘビーアックス ますらおのよろい あくのたて にんたいのかぶと  てつのこて あくまばらいのしょ


ラウルフ/悪/男

Ren

20

18

15

19

18

18

18

174

18

ウェイバル

AC-8 ヘビィクロスボウ えいゆうのよろい かたあて かわのかぶと かわのこて みどりのケープ


ムーク/中立/女

Bar

20

17

18

16

20

17

18

206

17

ス・トーヴァ

AC2 いなずまのつえ ごうかなかわよろい かわのかぶと かわのこて あくまのふえ







ここでエンディングとなり、本編シナリオは終了いたしました。
Wizardry外伝3、これにて一区切りといたします。

野外マップをはじめ、複数のダンジョン、BCFの種族・職業などの新しい要素が取り入れられた意欲作ですが、良くも悪くも、前作までの個性を引き継ぎすぎていましたねぇ。
戦闘はますますインフレ傾向になり、全然見つからない隠し扉、レベルが一定以上でないと開かない鍵、マロール任せの探索など、第一作、第二作でおや?と感じた部分も一層強調されていました。
これが特色とも言えるのですが、まともにやるには辛い部分が大きかったです。
特に戦闘バランスは許容範囲オーバー気味で、 レベルを上げれば解決するのだろうけど、さすがにそんなにレベル上げばかりは楽しいとは思えなかったです。
色を付けたつもりのインフレバトルが、結果として単調な経験値稼ぎばかりになってしまっているのは残念でした。


ストーリーについては、これも賛否両論でしょうが、まあ思い切った感はありましたね。
結局、肝心な部分が語られてないのでイマイチ理解できなかったですが…。
以下、シナリオ中のメッセージやエンディングでの挿絵に基づく考察です。

1.アガンが死んだ恋人ダリアを甦らせるために悪魔と契約する。もしくはダリアを生贄にして悪魔から力を授かる(デビルブックのセリフから)。



2.アガンは未来に飛ばされ、悪魔はそのまま国を滅ぼす。アガンは悪魔から得た力で、たちまち世界の半分を征服。



3.我に返ったアガンは悪魔と戦おうとするも、滅ぼされた国の龍神に呪いの仮面をかぶせられる。



4.<本編開始>冒険者が龍神を倒し、アガンの呪いが解ける。


5.アガンは悪魔との呪いの契約を解くために封印の書を使うが、時すでに遅し。



6.冒険者によってアガンが倒される。



こんな時系列でしょうか。
アガンという実在の人物を中核に使ってしまったことと、本家Wizardry伝統のリルガミンの町を滅ぼしてしまったことで、激しいバッシングを受けることが多い本作ですが、ストーリー自体は従来にない複雑さで、なかなか凝ったものだったのではないかなと思います。



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