1 クーラック族
2 ヨラルー族
3 ナフアトラ族
4 ディスキキ族
5 ピンディロ族
6 バラコ族
 7 ジュカリ族
 8 ハークールー族
 9 バッラーブ族
10 サックラー族
11 ウラリ族
12 コトル族

Ultima Savage Empire
ジミーとラフキンのイーオドンガイド


「こんにちは!大人気冒険誌『アルティメット・アドベンチャー』記者のジミー・マローンです。今回はイーオドンの谷に暮らす部族の特集ということで、ゲス トに人類博物館館長のラフキン教授をお呼びしています」


「エリオット・アルキメデス・ラフキンです」


「ラフキン教授は、あの話題沸騰中の謎の人物・アバタール氏の、古くからの友人でもあるとのことです。彼は家に引き篭もってテレビばかり見ていると、もっ ぱらの噂でしたが、このように学識の高い人物とも交流があったのですね」


「彼は伝説の聖者なんて呼ばれているが、案外矮小でズル賢い人物だよ。今回の冒険でも同行させてもらったが、いやいや、彼の非常識なこと……」


「ええ、私もご一緒させてもらいましたが、彼は本当にもう(苦笑)……。まあまあ、その話はまた今度として……」


「そうだね。では、イーオドンの谷に暮らす部族について、解説を始めていこう」


「よろしくお願いします」



「彼らの起源の多くは、我々の世界の様々な地域、そして様々な時代に見ることができる。しかし彼らは、とある理由により、このイーオドンの谷で暮らすよう になって、独自の文化を持つようになったというわけだ。どの部族も実に興味深い事例だから、1つ1つ順番に解説していこう」


「それでは、このミスター・アドベンチャーことジミー・マローンが、命懸けでジャングルを歩いて見聞した出来事と共に、ラフキン教授の解説をお送りしたい と思います」








クーラック

 

    




「さて、まずはクーラック族。アバタール氏が保護されたという村ですね」


「クーラック族は、アジアからアメリカ大陸に渡った最初のインディオがルーツだと思われる、勇猛で名高い部族だよ。また文化レベルも高く、竈を扱える数少 ない部族だ」


「ここの族長の娘がアイエラさんですね」


「アバタール君が不甲斐無いせいで彼女がさらわれてしまって、申し訳ないことをした」


「もう1人の娘のトリスティアさんは、かわいいけど性格がなぁ……」


「まあ、ああいうタイプが好みの人も、世の中には存在するものだよ」


「シャーマンのインターニャ氏とトリオロ氏にも、大変お世話になりました」


「トリオロ君は、アバタール君の旧友らしい。あんな身なりをしているが、祖国では店や別荘まで持ってる富豪だそうだ」


「人は見かけによらないものですね」







ヨラルー

 

  




「ヨラルー族は、エジプト北部のクシ人あたりと同一の部族だろうね。技術力は高くないようだが、洗練された文化を持っているよ。武器の面ではクーラック族 には劣るが、その屈強さは谷で1,2とも言われている」


「ラフキン教授は、ここの部族にお世話になっていたと聞きますが」


「皆とはぐれた私を心優しく迎え入れてくれたよ。代わりに、私は病人や怪我人の世話をしたんだ」


「こういった所では、現代の医学は役立ちますよ。教授は、この部族のシャーマンになってほしい、とまで頼まれたらしいですね」


「だが、私は辞退したよ。彼らの部族にも本来のシャーマンがいたからね。彼の面目を潰すわけにはいかんさ」


「その代わり、教授は自身のことを『森の聖者』なんて呼ばせていたみたいですが。そこのところの心境を一言よろしいでしょうか?(笑)」


「やれやれ、ちょっと持ち上げたと思ったら、すぐこれだよ」







ナフアトラ

 

       




「ナフアトラ族は、アステカ族と同一と考えて間違いないだろうね。彼らの町ティクティカトルは谷で一番規模が大きく、町の中には日時計を備えた巨大なピラ ミッドまである。ただ、政治情勢はあまりよろしくないようだが……」


「最初に来た時には驚きましたよ。何せ、いきなりジャングルの地面が石畳になってましたから」


「彼らは、他のどの部族よりも高い文化水準で、金属の精製技術や通貨の概念まであるんだ」


「そうそう、この町ではエメラルドが通貨代わりなんですよね」


「イーオドンの谷で商店があるのは、ティクティカトルの町だけだよ。そして、ここで手に入る武具は谷で一番優れた物だ」


「ここの店で、いきなりアバタール氏が商品を盗み出すんですよ。もちろんエメラルドも払わずに。『ここには徳の概念がないから大丈夫だ』とか言って。い や、この人は何を言ってるんだと(笑)」


「そういう問題じゃないだろう(笑)、君は伝説の聖者じゃなかったのかと(笑)」







ディスキキ

 

   




「ディスキキ族は、ハワイなどの南の島の部族だろうね。実に変わった部族だよ。他の部族と違って争いを好まないが、年中酒を飲んで宴会をしているから、他 の部族からはバカにされているようだ」


「う……この村には、あまりいい思い出がないなぁ……」


「そういえば、君はこの村で囚われていたんだったね」


「アバタール氏が来るのがもう少し遅かったら、大変な事になるところでしたよ……」


「彼らは一見して遊んでばかりだが、実はイカダのパドルを作る名人だ。また、あのT・レックスをも気絶させるプラクタの酒も、名産物といえば名産物かな」


「アバタール氏は、よくあんな酒を飲み干しましたよね」


「君だって、彼が一気飲みするようにけしかけただろう(笑)」


「ハハハ(笑)急性アルコール中毒にならずに済んで、本当によかったですよ」







ピンディロ



 

  




「では、ピンディロ族の解説をお願いします」


「ピンディロ族は、北アメリカのインディオのようだね。狩と漁を生業としている部族だ。元々はもっと西に住んでいたらしいが、バラコ族に追われて今の場所 に暮らしている」


「ここの族長は、話の分かる人でしたね」


「うん、何気に谷で一番の人格者かもしれないね」


「この村には、アバタール氏の旧友と言われるドゥクライ氏も暮らしています。彼もまた、部族連合を夢見る者の1人ですよ」


「とはいえ、この村ですら連合に加えられないようでは、彼には到底無理な仕事だろうね」







バラコ


 

  




「彼らは、おそらくヨーロッパ先住民の一種だね。部族間の交流はほとんどないようだが、東に住むピンディロ族と争っている」


「族長も、その娘さんも美人でしたね」


「バラコ族は、代々女性のみが族長を務めている珍しい部族だよ」


「ここには、あのシャムル氏も暮らしていましたね。でもいくら森が好きだからって、いつも郊外でウロウロしてるから、会いに行った時には恐竜に襲われてば かり……」


「彼も困った人だったよ(笑)」


「アバタール氏の友人には、ロクなのがいませんね」


「………」







ジュカリ

 

 




「さあ、次はジュカリ族です」


「ジュカリ族は火山の近くで暮らす部族だ。精霊信仰と狩猟採集といった、非常に原始的な生活をしている」


「火山の近くに住んでいて危険じゃないのでしょうか?」


「もちろん危険だとも。現に、先代の族長とシャーマンは溶岩で死んでいるよ。だが、彼らの信仰するのが火山の精霊だからね。きっと離れるわけにはいかない んだろう」


「そんな危険な溶岩を、よく消火器なんかで固めて渡れたものですよ」


「現職のファイアーマンでも、あんな真似はできないだろうさ(笑)」







ハークールー

 

 




「ハークールー族は、我らとは根本的に違う種の人類だ。外見的特徴から見るに、彼らは絶滅してしまったネアンデルタール人だと思われる。だが、洞穴に暮ら して、火や言語をほどんど扱えないところを見ると、もう少し原始的な種族のようにも思えるね」


「とにかく大きくて怖かったですね。会話がほとんど出来なかったので困りました」


「単純な腕力だけなら、最も強い部族かもしれないね」


「アバタール氏は、ここの部族のウギュク氏のことを妙に気に入ってましたね」


「アバタール君は、やたらと物を拾い集める癖があるから、常に荷物持が不足しているんだよ。ウギュク君はこの谷で一番の力持ちだったから都合がいいのさ」







バッラーブ


 

  




「バッラーブ族は、メサの上で暮らす部族だ。外見的な特長は東アジア人がルーツだと思う。聡明だが、ちょっと排他的なところがある」


「確かに少し高慢でしたね。まあ、悪い人たちじゃないんですが」


「ここは、代々シャーマンが族長を務めているんだ。特に、現在の族長のバラカイ氏は、谷で一番の術使いと言われている」


「アバタール氏は、この村が転送装置から近いからってことで、頻繁に立ち寄っては族長に回復させていましたよ」


「よくまあ、族長は怒らなかったものだね」







サックラー

 

  




「では、サックラー族にいきましょう。この部族なんて、ラフキン教授の知的好奇心ってやつを煽るんじゃないですか?」


「見ての通り、非常にユニークな種族だよ。彼らは、この谷の先住民族コトル人の末裔で、恐竜から進化した人種だと思われる」


「いわゆるリザードマンってやつですね。言葉が聞き取りづらかったですね」


「彼らの言語は、古代コトル人が人間の言語を基にして作り上げたらしいのだが、彼らには発音が難しいため、ああなってしまうようだね」


「トカゲ族とはいえ、見た目以外の多くは人間と変わらないようですね」


「こう見えても、我々よりも余程理性的な種族だよ。アバタール君も少しは見習ってほしいところだね」







ウラリ

 

   




「さあ、ウラリ族です!」


「この部族は、イーオドンの谷の中でも特殊な部族だ。本来は、天然の要害に囲まれた隠れ里に篭って、滅多に外に出ることは無い。だが、あのバカデカ・ダー デンが族長になってから、他の部族を侵攻するようになったみたいだ」


「そう、バカデカ・ダーデン!あのアバタール氏をも一度倒したという強敵です」


「まあ、名は体を現すをという言葉も、あながち間違いではないものだね」


「元シャーマンのトプル氏もそうですが、何だか変わった人が多い部族ですね」


「ウラリ族は、このイーオドンの谷の先住民族とも、様々な部族から流れて来た者達が寄り集まってできた部族とも言われている。何にせよ、この部族は神秘主 義だから謎が多いんだ」

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