Ultima Savage Empire
はじめに 〜 オープニング
はじめに
「ウルティマ恐竜帝国」、この名を聞いた皆さんの大半が思い浮かべるものは、よく中古ゲームショップとかで見かけた９８０円くらいの、あまり面白くなさそ
うなスーパーファミコンのソフトでしょう。
実際、私も長い間そう思っていましたが、いかにも洋ゲーといった感じのクドい絵柄と手抜きなグラフィック、中身はゼルダの伝説を荒くして薄めたようなアク
ションＲＰＧという、なかなか酷い内容のゲームです。
ウルティマ＝クソゲーのレッテル貼りに大きく貢献したこのスーファミ版ウルティマ恐竜帝国は、実は移植元のオリジナル作品「Savage
Empire」とは似ても似つかない作品です。
いや、似てはいるのですが、まるで別物です。
移植元のサベージエンパイアは、時間・空間・人の表現を革新的なものにしたウルティマ６のエンジンを元にして作られており、全く未知の原始世界で映画のよ
うな冒険を自由にしてみたらどうなるだろう、というコンセプトと見事にマッチした名作です。
スーファミ版恐竜帝国とは、そもそものゲームシステムが違うのです。
どのくらい違うかというと、ファイナルファンタジーとファイナルファンタジーＵＳＡくらいの違いがあります。
もう少し別の例でいうと、ドラゴンボールとドラゴンボール（ハリウッド版）くらいの違いがあります。
ちょっと行き過ぎかもしれませんが、名作を汚されたアメリカ人の感情的にはこんなものでしょう多分。
なぜウルティマ６はちゃんとスーファミに移植されたのに、同じエンジンを使った恐竜帝国が別システムで書き換えられてしまったのか理解に苦しむところです
が、このゲームに付けられた不名誉を拭い去るべく、少しでも良さを伝えられるようなプレイ記録を書いていきたいと思います。
プレイ機種はDOS版（英語）です。
グラフィックが２５６色なので、日本語のPC９８版よりも綺麗です。
自分としても、ちょっとしかプレイしたことがない未知の作品なので、最後まで英語のみでいけるか不安なところですが、できるだけ頑張ってみます。
ゲーム中で登場する人々や町の名前の表記は、どう発音してよいか分らないような名前ばかりなので、日本語版での表記に統一します。（例 ： Kurak
→ クーラック）
その他、プレイ内容には特に制限は付けず、自由にやってみます。
オープニング
アバタールは不思議な夢を見た。
遠い世界のジャングル、戦う美女、前回のブリタニアの冒険から持ち帰った黒いムーンストーン……そして、最後にロード・ブリティッシュが現れ、ムーンス
トーンに関する調査をするようにと命じられたのだ……。
そこで、その黒いムーンストーンを調べるため、古い友人であり自然史博物館の館長を務めるラフキン博士を訪ねた。
アバタールってウルティマ６の冒頭だと半ヒッキーみたいだったけど、ちゃんと現世にも友達いたんですね。
ラフキン博士の研究室には、冒険雑誌「アルティメイト・アドベンチャー」のジミー・マローン記者が取材に来ていた。
大声でよく喋る若者だったが、いざという時には意外と機転が利く人物のようだ。
そして、ラフキン博士がムーンストーンに関する実験を始めた時、突然黒いムーンゲートが現れたかと思うと、そこにいた３人を飲み込んでしまった！
次の瞬間、周りはジャングルになっていた。
目の前には、一人の女性を空から襲う巨大な生物！
その女性は……そう、あの夢に出てきた女戦士だった！
それを見て、３人は咄嗟に力を合わせて巨大な翼竜を追い払い、彼女を救出した。
助けられた彼女はアバタールに心を許し、名前を告げる。
彼女の名はアイエラ。
クーラック族の酋長の娘とのことだった。
この時から、命の恩人であるアバタールと彼女の間には、ほのかな恋が芽生えていった……
しかし間もなく、乱暴者として悪名高い、バカデカ＝ダーデンというウラリ族の酋長が部下を従えてやって来た。
ちなみに、このバカデカ＝ダーデンという名前は日本語版で付けられた名前で、オリジナルの英語版ではダーデン＝ザ＝ヒュージ（Darden the
Huge＝巨大なダーデン)という名前です。
でも、このように訳した日本語版のセンスはズバ抜けていると思いますので、この名前で呼びたいと思います。
で、このダーデンはアイエラに横恋慕していたのだが、アイエラはダーデンを嫌っていた。
そこで、彼はアイエラを力ずくで奪い去ろうと来たのだ。
抵抗むなしく、ダーデンと部下達によってアバタールは叩きのめされて、アイエラはさらわれてしまった……。
そして、薄れる意識の中で謎のシャーマンに語りかけられる……
ここで恒例の二択質問によるキャラメイクとなり、いよいよサベージエンパイアでの冒険が始まります。
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