The Bard's Tale2 プレイ記録17 ラゴス・ザンタ

ついに7つ全てが集まったデスティニーワンドのセグメント(破片)。
これを元の1つのワンドに戻すには、どうしたらよいか?
それに関するヒントは、先ほどのデスティニーストーンのダンジョン内にある。



この言葉の通り、ナーンの寺院に行けばよいのだ。
この寺院は、セージの小屋などと同じくフィールド上にポツンと立っており、序盤から行くことはできるものの、特に何かがあるわけではないので意味の無い場所であった。



この寺院に入ると祭壇に近づくことができるが、もちろん条件を満たしていないと何も起こらない。
この条件というのが、デスティニーストーンで見つけたもう1つのメッセージだ。



『アークメイジだけが不可能を可能にする。彼に持たせるのだ』
というメッセージは、7つのセグメントをアークメイジに持たせるべきことを示唆している。
セグメントはソーサラー、ウィザード、アークメイジの職業じゃないと装備することができないので、これは何となく分かろうものだ。


ということで、アークメイジのウェイリンに7つのセグメントを持たせて祭壇に近づけてみる。
すると、ウェイリンに変化が起こる…!





そう、デスティニーワンドの復活と共に、ウェイリンは伝説のデスティニーナイトとなったのだ!
もはや突っ込みも憚られるくらいにマッチョイズムに溢れた挿絵である。
アークメイジしか持てないという設定でありながら、ここに表示されているムキムキのおっさんは、とても虚弱な魔術師とは思えない。


こうして、7つのセグメントは1つのデスティニーワンドとなった。



ウェイリンも、見た目こそは変わっていないが、デスティニーナイトとなったことで、特別な力を身に着けたようである。

まず、このデスティニーワンドは、道具として使用すると敵グループに500前後の大ダメージを与えられる強力アイテムであり、これがあれば、わざわざ呪文を唱えて攻撃する必要が無いほどの強さを持つ。
もちろん、使用回数に制限など無い。

さらに、レベルの低いアークメイジであるにもかかわらず、直接攻撃回数が10回となっている。
このゲームでは攻撃回数が増える職業はウォーリアとパラディンのみで、10回攻撃をするためにはレベル36以上必要であり、現状のメンバーでこれに達している者はいないので、大幅な強化である。

しかし、装備できる武器はアークメイジのままなので攻撃力そのものは低く、あまり意味は無い…。



直接攻撃するくらいならデスティニーワンドを使った方が遥かに効果的だろう。
まあ、剣でも魔法でも一流になったということで…。





デスティニーワンドを手に入れた後は、スネアで聞いた最後のメッセージの通りにセージの小屋に行くと、そこにいるセージの様子がいつもと違う。
これは…もしや…



何となく感づいてはいたが、このセージこそが、デスティニーワンドを7つに砕き、この国を恐怖に陥れた張本人、悪の魔術師ラゴス・ザンタ本人だった!
今まで賢者のようなツラで我々に情報を教えてくれたのも、彼の味方となるか敵となるかを見定めるためだったのだ。
金に汚いだけの、お茶目なハゲだと思っていたのに、まさか悪の総帥だったとは。
まあ、確かに顔からして悪人そのものだから、言われてみても納得ではあるけど。


こうして、悪の魔術師ラゴス・ザンタと戦闘になった。



ラゴスにはバルダーガードという護衛が合計60体も付いており、直接攻撃だけで倒すのは厳しい。
ここは術士達の呪文と、デスティニーワンドの攻撃力が鍵となるだろう。
まずは長期戦に備えるため、バードの歌とソーサラーの呪文『我ら透明なれ』でACを強化だ。

…と、第1ターン目を開始したところ、こちらより先にバルダーガードが圧倒的な速さで動いてきて、60体が次々と強烈な攻撃を繰り出してくる。



一撃で即死するような強烈なブレス、AC-20に迫ろうかという防御力を簡単に貫通する攻撃力、さらにはクリティカル…これが×60である。
こちらはほとんど何もできないまま、たった1ターンにしてパーティーは壊滅してしまった。
ラスボスとはいえ、さすがに強すぎるっしょ!



しかし、このターンの間にウェイリンも何度となくブレスで殺されたはずなのだが、何故か生き残っている。
『絶命した!』という表示を何度も見たはずなのだが…。
もしかしたら、デスティニーナイトになったことで、死んでも自動復活しているのか?


2ターン目、同様にバルダーガード達の強烈な攻撃を受ける。
ウェイリンは確かに死んでいるのだが、死んだそばから何事も無かったかのようにHPが全快になっており、最後にデスティニーワンドで攻撃しているので、どうやら本当に自動復活している様子だ。



次ターン以降も、ウェイリンは何度も消炭にされるものの、その度に復活してデスティニーワンドで少しづつ敵を削っていく。
伝説の騎士というよりは、まるでゾンビのようである。
ということは、こうやって生き残り続けるかぎり、いずれは勝てるのでは…?


結局、倒されても倒されても復活するウェイリンによって、敵バルダーガードは全て撃破される。
500前後のダメージを与えるデスティニーワンドを4〜12回くらい使わないと全て倒すことができなかったので、推定HPは2000〜6000ほどであろうか。
そんなのが60体なんて、普通は無理ゲーに近いが、こちらが無敵とあらば話は別だ。

最後に残ったラゴス・ザンタも、バルダーガードに劣らぬ強力な攻撃呪文を頻繁に繰り出してくるも、何せこっちは絶対に死なないので勝負にならならい。
最終的には、彼もデスティニーワンドの炎の前に斃れた。



こうして、ウェイリン1人で60人超の敵を全て倒して勝利。
何だかあまり達成感が無いが、これで悪は断たれた!


その後、国王が現れてお褒めの言葉をいただいた。
いわゆるエンディングというやつだ。









この国王、序盤で救出したオーガの姿をした王女の父親だと思うが、普通に人間の姿をしている。
絵の1枚くらい大した容量じゃないんだから、王女にも個別グラフィック用意してやろうよ…。

ひとしきりのメッセージが流れた後にはスタート画面(ギルド)に戻っていた。
褒章として全員に100万の経験値も授かっており、あとは好きなだけハック&スラッシュをお楽しみください…という、お約束の展開である。







ということで、バーズテイル2はこれにて終了となります。
色々と大雑把な面も多いですが、クセになるような味わいのある作品でした。
基本的な進め方は前作を踏襲しているので、度肝を抜かれるようなことは無かったけど、まあ予想通りに不条理でした(誉め言葉)。

キャラクター転送を前提としたゲームバランスや、各ダンジョンに隠された強力なアイテムを集めて伝説の騎士となる、といった要素はWizardry#2に近いものがあり、システム的なことを含め影響を受けていることが伺えます。
しかし、あっさりとクリアできるWiz#2と違い、こちらは非常に長大でした。
全部で8つのダンジョンと6つの町、そして野外フィールドまで含めた広大なマップは前作の2.5倍にも及び、Wizardryシリーズと比べると5〜6倍もの広さとなります。
しかも、全ダンジョンのほぼ全てのマスを歩いて踏破しなくてはならないので、体感する広さは、これ以上のものでした。
謎解きも常人の理解の範疇を超えているものが多く、当時に最後まで辿り着いた人は非常に少なかったのでは…と思います。

また、戦闘難易度も非常に高く、序盤でいわゆるマスターレベルになるにもかかわらず、予想を上回る激しいインフレは圧巻です。
普通、この種のゲームは後半になると敵も味方も強さが煮詰まってくるものですが、ここまで敵が強くなっちゃうかー、と感心するほどでした。
しかし、前作では壁にしかならなかった戦士職が今回はかなり活躍したので、その辺のバランスは考えられていたかな、と思えます。
基本的にはレベルや装備が一定以上であれば一方的に勝利し、基準を少しでも下回っていればボコボコにされるという分かりやすい世界なので、このへんは前作同様に大味ではありますが、パーティーに加えられるモンスターの扱いや、武器や魔法の射程距離など、斬新な部分も結構あったので、単純なパワー押しばかりでなかったところも良かったです。



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