Wizadry8 プレイ記録 感想


これにてWizardry6から続くプレイ記録が完結しました。
このホームページを作った当初から書いていたものなので、足掛け4年以上でしょうか…。
非常に長い時間がかかってしまいましたが(個人的に忙しく中断の期間もあったため)、ご協力・応援いただいた方々に、この場を借りてお礼申し上げます。


コズミックフォージとベラ、アストラル・ドミナ、ハイガルディの伝説、アンパニとティーラング、そしてヴィ・ドミナとダークサヴァント、フォーンザング、 とこれまで未消化だった部分がほぼ全て語られることとなり、#6、#7を未プレイの人に配慮した部分を差し引いても、完結編として十分なシナリオだったと 思います。

一点残念だったのは、#6、#7でゲームデザインをしていたDavid Bradley氏が不在だったことにより、あの独特のテキストが無くなってしまったことでしょうか。
当初予定されていたシナリオがどのくらいまで活かされているのか分かりませんが、過去作に見られたようなケバケバしさが随分と薄まってしまったため、良く も悪くも影響が大きかったことが窺い知れます。


しかし、ゲームとしては非常に革新的で、こちらは#6、#7よりも大きな進化を感じさせました。
完全に3Dになって世界の広がりを感じられたこともさることながら、それを活かした戦闘システムが何より素晴らしかったです。
既にこの作品が出たくらいの頃には時代遅れと言われていたターン制バトルを、ここまで自由で戦略的に発展させたのは、まさにターン制バトルの始まりとも言える Wizardryというゲームの集大成のようでもありました。

ただ、後半になるにつれてダメージのバランスが悪く、特に攻撃魔法がほとんど用を成さなかったり、1回の戦闘にやたら時間がかかる、などバランス的 に荒削りだったため、是非ともこのあたりを調整した続編が出てほしいと願うばかりです。
今回のプレイ記録では、半端に転職を繰り返して育成方法を完全に誤ってしまったため、後半戦がかなり厳しかったですが、#6、#7のように安易にプレイヤーキャラを強化できなくなったのは良い変更点だと思います。



最後にエンディングについてです。
このWizardry8は最後の最後で分岐があり、それによってエンディングが変わるのですが、この選択肢は

1.ダークサヴァントと共に歩む
2.新たな運命を本に書き込む
3.ページを破る

の3つで、一応全ての選択肢を確認しました。
1を選ぶと文字通りダークサヴァントと共に破壊に満ちた世界を創造する、いわば悪ルートといった感じです。
2は今回のプレイ記録で選択したもので、サヴァントを倒して自らが新たな世界を創造します。
そして、3を選ぶとフォーンザングが追放された過去を消し去ることで、ダークサヴァントが存在しなかったこととなり、復活したフォーンザングと共に新たな世 界を創造する、という一見すると最も良いエンディングとなります。

しかし、3ルートのエンディング内では、トリニーやラパクスらドミナスの種族や、アンパニ、ティーラングなどについても一切触れられることなく、ただ新たな世界を創造したことが簡潔に書かれた のみです。
過去が変わったことにより現在も消滅してしまうのを防ぐために、フォーンザングと共にコズミックフォージを使って新たな 世界を創造する…といったエンディングなので、明確には語られませんでしたが、これまでの世界が無くなってしまったかのような印象を受けます。
つまり、このプレイ記録でも書いた通り、創造神フォーンザングが復活するとはいえ、Wizardry6からの長大な冒険が全て無かったことになる…とも取 れるものです。

エ ンディングが変わるだけなので、ゲームをやる上では別にどちらでもいいことなのですが、これまでに長いプレイ記録を書いてきた中で、やはり自分で作った キャラクターや、ガーディアやドミナスで出会った奇妙な登場人物に対しては言い表せない愛着が沸いていたため、そう簡単に割り切ることはできませんでし た。
結果として過去を変えない道を選びましたが、これは最後の最後に考えさせてくれた選択肢でした。


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