Wizardry#2 ストーリー



<IBM-PC版マニュアルより>

ニルダの杖は、それを作りし者の鍛造技術を示す最高の作品であった。 適切に使われた時、その杖はリルガミンの街を、全ての侵略者から守る、無敵の街にしたのである。

その杖の放つ力場は、武器による攻撃も、いかなる魔法をもってしても、決して打ち破ることはできなかった。 そして、リルガミンの街を脅かす意図をもった者は 街に近づくことすらできず、悪意の無い者は自由に出入りすることができたのである。 杖の力による防御は完璧なものであった。 しかし、唯一つの致命的な欠点を持っていたのだ…。 杖は、リルガミンで生まれたものに対して、なんら力を持たなかったのである。 それゆえ、悪の心をもって生まれたダバルプスには、闇の力に助けられて リルガミンの王位を奪い王家を滅ぼすことが可能だったのだ。 だが、幸いなことに、この突然の襲撃から逃れて、若きマルグダ王女とアラビク王子の姉弟は生き延びた。

そして、マルグダとアラビクは、ダバルプスを倒す唯一の望みに全てを託した。 その望みとは 偉大なる英雄”ダイヤモンドの騎士(The Knight Of Diamonds)”の伝説に名高い鎧だったのである。 旧王家の姉弟は力を合わせてこの鎧を取り戻した。 神秘的な装束に身を固めたアラビクは、リルガミン城へと攻め上がった。 勇壮なる戦いの末、ダバルプスは倒れた。 しかし、彼は死ぬ間際に、呪いの言葉を発した。 その呪いの威力は凄まじく、彼等二人の戦場であった城は崩れ落ち、 あとは大地に開いた煙たなびく穴だけが残された。 ダバルプスとアラビク、そしてかの偉大なる杖は消え失せた。 もし、杖が戻らなければ、リルガミンの街は滅びてしまうであろう!