Ultima Under World2
プレイ感想


ウルティマアンダーワールド2の長い冒険も、ようやく終わりとなりました。
当初は、ここまで長いシナリオだとは思ってはいなかったのですが、予想以上に密度が濃かったですねぇ。


システム

基本的なシステムは前作ステイジアン・アビイスとほぼ全く同じなので、特に目新しい部分はありませんが、見知ったロード・ブリティッシュ城をダンジョンの 一部にしていることや、氷に閉ざされた世界、魔法大学の試験など、意外性に溢れる異世界が舞台になったりと、見せ方に趣向が凝らされているよう感じまし た。



洞窟の深層に潜っていく縦の深さを追求した前作と違い、異なる世界を次々と冒険していく横の広がりを感じさせるような構成で、これもまた限られた情報量で、よくこれだけ詰め込んだものです。

また、閉じ込められた城内の様子が刻々と変化していくため、ただダンジョンを探索するだけではない楽しみもありました。
アバタールの仲間達が、この閉塞空間での生活に次第に焦燥していく様子が、またリアリティを出しています。



操作性の悪さや、呪文の使いづらさなど、前作で不便に感じた部分も一切変わってなかったのは、ちょっと残念でしたが。



難易度

難易度は前作と同じくらいか、それ以上でした。
特に戦闘関係では今回はかなりシビアで、序盤からいきなりヘッドレスやゲイザーなどの強敵が配置されていたり、一度に大量の敵と戦わなくてはならなかったり、非常に強力なボス敵が数多くいたりと、なかなか歯ごたえがありました。






探索の方でも、繊細なアクションを要求される場面が多く、こちらもなかなか苦労させられました。
一応、飛行や大ジャンプなどの呪文を使うことで簡単に通過できることはできるのですが、そう頻繁に使えるものでもないので、あくまで最後の手段として用意されている程度で、基本的には自力で突破しなくてはなりません。





謎解きの方は、前作よりは少しは簡単かな、といった程度ですが、ノーヒントでクリアするには、まだまだ困難な部類かと思います。



とにかく世界が広い上、重要なことを喋るNPCも沢山出てきますので、どこに何があったのか覚えておくのが大変ですし、もし鍵などのキーアイテムをどこかに捨ててきて場所を忘れてしまったりしたら、ほぼ詰みとなってしまいます。
自由度が高過ぎるゆえの難しさですね。



ストーリー

完全に外伝作品だった前作と違い、今回はウルティマ7からのストーリーを非常に強く受け継いでおり、本編と比較しても重要なエピソードとなっております。
特に、ウルティマ7以降の核でありながら、その詳細がほとんど分からなかったガーディアンについて深く掘り下げられており、異世界を旅するにつれ、少しずつその全貌が見えてきます。





それを反映してか、前作ではやや享楽的な雰囲気を感じさせたNPCも、今回はガーディアンに関わった世界の者ばかりのため、非常に重々しい者が多く、シナリオの重厚感を作り出しています。




また、上でも書きましたが、ブリタニアの住人達が閉じ込められた空間の中で次第に疑心暗鬼になっていき、ついにはそれが殺人事件に発展していく様子も、このシナリオの重く暗い雰囲気をよく表していました。




特に、ウルティマ7でも割と重要な人物だったパターソン市長、ネルソン、レディ・トリーがここで死んでしまうのは、かなり思い切った展開だったと思います。



外伝作品なんだから、まさか本編の人物は死なないだろうという予想を見事に裏切ってくれました。

エンディングはとても短く、拍子抜けするような簡潔なものでしたが、まだ終わらないガーディアンとの戦いを示しているかのようで、いよいよ物語も佳境に入っていくように感じさせます。





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