Ultima Under World
プレイ感想

何とか完結はしましたが、3D探索型ゲームということで、文章での表現が難しいところが多く、プレイ記録としては若干単調で分かりづらくなってしまいまし た……。


さて感想ですが、まずはこのウルティマアンダーワールドが世に出たのが1992年ということを思うと、このゲームの驚異的なクオリティが否応なしに感じさ せられます。
フル3Dのゲームは、後の10年間で目覚しい発展を遂げることになりますが、このウルティマアンダーワールドが与えた影響は計り知れないでしょう。
いや、時代を抜きにしても十分に凄いゲームだと思います。



システム

3D探索型ゲームの最初期の作品とは思えないほどに完成されています。
まず、動作が非常に滑らかで、戦闘・移動ともにストレスはほぼ感じません。





迷宮もかなり細部まで造りこんであり、初期の3Dゲームにありがちな、「表示されてるだけのポリゴン」ではなく、泳いだり、崖の上にジャンプして飛び乗っ たり、さらには空中を飛行したり、本当に目に見える全ての空間を動き回ることができます。
火を灯せば光の強さによって迷宮の視界が変わり、壁を見てみれば「どこか不揃いな石壁だ」とかメッセージが出たり、石や木屑までも手に取ることができた り、生えてる草を食べたりできるゲームは、現代でもなかなか見当たりません。




もちろん、今となっては操作性やグラフィックなどに難があることは否めません。
当たり判定は曖昧だし、自身の立ち位置も分かりづらく、視界も狭いです。

が、薄暗くて粗っぽいグラフィックも、全てが見渡せない空間というのも、逆にダンジョンの中の息苦しさを表現するのに上手く活かされているのではないかと 感じました。




難易度

戦闘でピンチになるような事態は少なく、武器や防具も簡単には壊れません(スキルアップを誤れば非常に難しくなりそうですが)。
最初は歩行も困難でしたが、操作に慣れれば高所に飛び乗ったり、細い道を歩いたりするのも問題ありません。

しかし、いわゆる謎解きが非常に難しく、必要なアイテムや情報を探すために迷宮を歩き回るだけでも大変な労力となり、これも他のウルティマシリーズ同様に ヒント無しでクリアするのは困難だと思われます。



この点も、ある意味で伝統を踏襲していると言ったところでしょうか。




ストーリー

これまでのウルティマと同様、世界背景は非常に綿密に作りこんであり、そこらをウロついているゴブリンやトロルにすら存在理由があります。
出てくる敵をかたっぱしから倒して進むようなゲームじゃないところが、やはりウルティマらしいですね。





そして、3D探索ゲームとは思えないほどに会話シーンも多く(多分、実質AVGのサベージエンパイアに匹敵するテキスト量)、迷宮に暮らす奇人変人達との コミュニケーションが楽しめます。
会話内容もバカっぽいものから深いものまで色々あり、モンスターとはいえ侮れません。





ただ、唐突に強大なラスボスが出てくる本筋のストーリーは、あまりウルティマらしくありません。
ストーリー重視の作品ではなく、ダンジョン探索そのものを楽しむのが主眼のゲームなので、そこまで重要な点ではないと思いますが、諸設定の数々が上手く活 かされていないように感じました。




ある意味、本編のウルティマではできないようなストーリーなので、これはこれでアリなのかもしれませんが。



また、外伝作品ではありますが、ある意味非常に本編の設定に忠実でした。
8つの職業、神殿のマントラ、ルーン文字の魔法、そして8つの徳と3つの原理というものを、本編と同じ形で、かつゲームシステムにも合うように組み込んで いるため、これまでのウルティマシリーズを知る身としては細かい部分で色々と楽しめます。




何より、舞台があのグレート・ステイジアン・アビスというが、一番のファンサービスだったのではないでしょうか。


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