Ultima2 マニュアル
The Second Age of Darkness (Revenge of Enchantress)

Ultima II:The Second Age of Darkness (Revenge of Enchantress)



ミナクスの生い立ち

勇敢な騎士によって、かの凶悪な魔法使いモンデインが征伐されてからしばらくたったころ、モンデインに関していくつかの妙な噂が流れ始めた。
中でも一番恐ろしいものは、「モンデインはこの世を去るまで、生まれながらにして恐ろしいまでの魔力を身につけたひとりの弟子を鍛えていた」というもの だった。
しかし、勇敢な騎士の仲間がモンデインの城を確かめたところ、生き物の気配すら感じられなかったため、そんな噂も立ち消えとなっていった。

モンデインの勢力が絶頂だったころ、人々は惨めな生活を強いられた。
人々はかつて、これほどまでに残忍な支配者に出会ったことはなかった。
モンデインは世界にはびこる疫病のようなもので、それまでに存在したありとあらゆる悪に加え、未知の悪までも操り、地上と周辺の惑星を支配下に入れていっ た。
彼は、善良な人々が苦しみもがく様をみては、幸せに浸っていたのだった。
しかし、その災厄も、モンデインとその手下ともどもの征伐によって終わりを告げた。
噂されたモンデインの後継者がいないとわかったとき、人々は喜びにわき、恐怖の外套を脱ぎ捨てた。
過去の悪は、その元凶とともに滅び去り、世界は美しさを取り戻し、善良な人々にとって、人生は再び楽しくすばらしいものとなったのだった。

それから、当時の子供が立派な大人に成長するほどの年月が流れた。
それは、不思議なタイムドアを発見したことにより、時間というものの意味が考え直されるようになるという、変化にとんだ興奮の年月であった。
人々の創造性が爆発し、新しい技術が次々に生み出された。
疫病が再び広がり始めているなどということは、誰ひとり考えてみようともしなかった。 
しかし、それは密かに活動を再開していた。
ある日、ひとりの農夫が、1匹のオークに出くわした。
いったい、これは何者で、どこから来たのか、誰にもわからなかった。
ただ、科学者だけが、本当のことに気付いていた。
それは、ある魔法使いが、医術の実験の過程で偶然に生みだしてしまった生物で、その魔法使いの実験は、今ではさらに進歩しているであろうということであっ た。
しかし、誰もがそれを事実と認めることを拒み、問題はそのままに放置されたのだ。 
最初に発見されたとき、そのオークは疲れ傷つき、戦う体力は無い状態だった。
体がすっかり治ったとき、それまでのすべてに激怒する生きかたに反する何かが彼の心に芽生え、 彼はその弱い頭で悩み苦しんだ。
しかし、命を助けてくれた人を傷つけたくない、ということだけは、はっきりと理解できたのだった。
また、自分の姿がいつまでも消えてしまのないところから、彼は、自分が魔法の力で生きているのではない、ということうわかった。
そして、慈悲の心を持って生きていこうと決心したのだった。

今日、町や村で見かける善良なオークたちは、みな、このオークの子孫である。
しかし、善良な人間たちは、この出来事の意味を、もっと以前によく考えておくべきだった。

徐々に、徐々に、悪が地球に降りそそいでいった。
人々がそれに気付いたときは、悪はすでに手の施しようのないほど強く広く、はびこってしまっていた。
そしてその元凶は、これまでにないほど狂暴で残忍な地獄の申し子として力をつけていた。
やがて、陰で力を誇示するだけては物足りず、ついに自らの正体を現わすに至ったのだ。

こうして、悪の大魔女“ミナクス”の名が知れわたった。
彼女は、念力による物体移動を3歳でマスターし、11歳で鼻高々にモンデインに弟子入りし、師匠の数倍もの力を身につけた。
ミナクスの支配にくらべれば、モンデインが支配していたころの世界ですら、明るくのんきなものだった。

ミナクスは、善良な人々の間に悪をふりまき、悲しみと苦痛をもたらすだけではこと足らず、善良な心に悪を芽生えさせ、彼女自身が手を下さなくとも、善と善 とでいがみあうように仕向けることに専念した。
地球は荒廃し、善悪と自己嫌悪が世界を汚染していったのだった。

事態は、2111年の大惨害でクライマックスを迎えた。
これは、今にいたるまでにミナクスがおさめた最大の勝利といえよう。
そこでは、美しい愛と理性と知恵から生まれた古代からの文明が崩壊し、残忍な怒りと嫌悪が、自らを育て上げてきた地球をも壊滅させてしまったのだ。

もしタイムドアがなかったら、汝が今、ここにいることはなかったであろう。
唯一、時間を旅することが、破滅から逃れる方法だったのだ。
あの驚きの日から、災厄を逃れた人々はタイムドアの法則を解き明かすことによって、時間と空間の概念を一変させる研究を重ねた。
その研究とは、タイムドアを使ってなんとか時間を遡り、過去の出来事を変えることで、現在そして未来を変えようというものだった。

研究の結果、2つのことがわかった。それはなかなか希望をもてるものだった。

ひとつは、すべての災厄はたったひとりの超越した存在、ミナクスによって引き起こされていること。
もうひとつは、その根源を絶つことによって、それが原因で起きた全ての出来事を、初めから超きなかったことにするのが可能であるという結論が出たのだ。

口一ド・ブリティッシュとブリタニア王国議会は、この苛酷で危険な時間の冒険に勇敢にも志願してくれた汝に対し、心から深い尊敬と賞賛を贈るであろう。
成功した場合はもとより、かりに失敗した場合でも、彼らの感謝の念はまったく変わらないはずである。

冒険が成功したとしたら……、いや、したときには、そもそも汝がいた、また本来そうであった現在に、戻ってくることだろう。
ロード・ブリティッシュと議会は、汝の偉大な業績を、決して忘れることはないだろう。
そして、それはまた、地上の生きとし生けるもの全てが、同じ思いを持つはずである。

さあ、出発するがよい。
汝がここへ戻るまで、無数の人々の希望と期待が、常に汝とあることを忘れぬように。

 



地形

WATER(水域)
シーモンスター以外に、この世界には泳げるものはいない。
水域を越えるには、船か空が必要である。

GRASS(草原)
草原は、実に歩きやすいところだ。
しかし、汝は牛ではないから、草を食べて生きていくことはできぬゆえ、食糧には注意せよ。

SWAMP(沼地)
沼地も歩きにくいところではない。
しかし、一歩進むごとにヒットポイントを失うので注意せよ。

FOREST(森林)
時として、木陰には多くの怪物が潜んでいるが、木は美しく、心地よい日陰を提供してくれる。
ただし、森林の中での戦闘は不利なので避けるべきである。

MOUNTAINS(山地)
ヤギならともかく、ここを歩くことはできない。

COBBLESTONES(敷石)
この世界のすべての道は、敷石で舗装されている。

WALLS(壁)
壁を通り抜けることはできない。
町などの中で空中を移動しているときに町の外壁に接触した場合は、町の外に出ることになる。

VILLAGES(村)
田舎の村々には、素朴な人々が生活し、旅人を相手に商品を売ったり、民話を語ったりしてくれる。

TOWNS(町)
都会的な洗練された空気は、剣や鎧やうまい酒などを生み出した。

CASTLES(城)
政治の府であるばかりでなく、牢獄、礼拝堂、一般人には入れない大広間や住居などを有している。
心ゆくまで探検せよ。
ただし、城のガードは、精鋭ぞろいであるので、悪事は働かぬように。

DUNGEONS(ダンジョン)
地獄への道と言われるタダンジョンから、この世界にはびこるあらゆる邪悪な生物は生まれ出てきた。
その通路は複雑にねじまがり、入り組んだ迷路となっている。
そして、恐ろしい怪物で満ちている。
また、財宝や旅を進めるうえで必要になるものが隠されている場所でもある。

TOWERS(塔)
悪の世界も人口密度が過密になってきたと見えて、邪悪な力は、天に向かってダンジョンを築き始めた。
恐ろしいところゆえ、近付かぬが身のためであろう。





町、村、城

この世界には、いくつかの町や村や城が点在している。
それらの住人は様々な情報を提供してくれることだろう。
それゆえ、住人との会話は、冒険者にとって欠くべからざるものだ。
また、食糧を入手したり、ヒットポイントの回復、武器や防具、魔法の入手など、そこでの行なうべきことは多い。
頻繁に足を向けよ。


GUARDS(ガード:警備兵)
ガードたちは、領主に対して絶対的な忠誠心を持っている。
彼らは途方もない強者だが、汝が法を犯さない限り、何の危害も加えることはなかろう。

MERCHANTS(マーチャント:商人)
穏和な一般市民。
彼らが戦うことは、滅多にない。

JESTERS(ジェスター:宮廷道化師)
常に飛んだり跳ねたりしているおどけ者と思いがちだが、おどけ者が相当の識者であることもあるのだ。
彼等の言葉に耳を傾けよ。

KING AND QUEEN(キングとクィーン)
王座に座り、人々に施しを与える慈悲深い方々である。





武器屋、防具屋、魔法屋

武器屋では次の中から武器を選ぶように言われる。

ダガー(dagger:短剣)
メイス (mace:棍棒)
アックス (ax:斧)
ボウ (bow:弓)
ソード (sword:剣)
グレートソード (greatsword:大剣)
ライトソード (lightsword:光線剣)
フェザー (phaser:光線銃)

後者ほど威方は大きく、値段も高くなる。
最初はまだアックス以上の武器を扱うだけの敏捷性はないので、購入しても無駄である。


洋服 (cloth)
レザー (leather:皮の鎧)
チェーン (chain:鎖かたびら)
プレート (plate:甲冑)
リフレクト (magical reflect:魔法の反射服)
パワー (power armours:力の甲冑)

が売られている。
武器と同様、後のものほど効果が高く、値段も高くなる。

また、店では買えない武器が、ひとつだけあるといわれている。
それは、クイックソードと呼ばれる、鋭敏な魔法の刀だ。


魔法屋では、魔法を購入することができる。
汝が魔法使いか僧侶であれば、武器や防具をさておき、すぐに魔法を購入したくなるかもしれぬが、それはあまり賢明なこととはいえない。
やはり、戦闘の際には武器と防具は役にたつ。
まず、武器と防具を購入し、その後でまたゴールドを蓄え、魔法を購入するのが望ましかろう。
魔法屋では、呪文は短縮形で呼ばれている。この本の魔法のページのリストでよく調べた後、購入せよ。





酒場とその主人

一般に酒場は、ゴシップや噂話の宝庫とされているが、この世界でも、それは変わりはない。
また、酒場の主人が世の中でもっとも豊富な知識の持ち主であることも、同じだ。
バーテンダーに話しかけると、彼は汝に、1−買う、2−チップ、と尋ねてくる。

「1−買う」を選ぶと、安い酒が1杯出て、有用な情報とは限らないが、ちょっとした話が聞ける。

「2‐チップ」を選ぶと、バーテンダーは、いくら支払ってくれるかと尋ねてくる。
金を払うと、彼は冒険に必要な情報を教えてくれるはずだ。
同じバーテンダーになんども話を聞く場合には、注意が必要だ。
チップを受け取ったあげく、前に聞いたのと同じ話を聞かされるなどということも少なくないからだ。




ダンジョン

この大陸の歴史は古く、この地上で、奇妙な怪物が徘徊していた時期もあれば、いくつもの文明が栄えては滅びていった。
ソーサリアの地下には、無数の地下迷路が発見されている。
これは、未知の生命と言語に絶する力によって構築されたものだ。
この地下迷路は現在、モンデインが我が国に差し向けた恐ろしい怪物どもの巣窟となっている。
実に、その地獄の穴の底には、どのような猛者も蒼白となり体を震わせる怪物が蠢いているという。

しかし、そこはまた、モンデインの手下どもが略奪した金品の隠し場所でもある。
勇敢な冒険家なら、注意深くタンジョンに侵入して財をなすことも可能であろう。
そこで我が忠告を聞け。
地下へ潜るときは細心の注意を払え。
タンジョンには、己の力を過信した冒険家の骨が蜿蜒と続いていることを忘れるな。





魔法

僧侶と魔法使いだげが、魔法を操ることができる。
魔法の呪文は、全部て9種類。
3つのカテゴリーに分類できる。
魔法がその効力を発揮するのは、ダンジョンとタワーの中だけに限られることを明記せよ。

魔法の修得はじつに簡単である。
魔法を扱う店へ行って、購入すれはよいのだ。
値段は、強力な呪文ほど高くなる。
一旦呪文を唱えてしまうと、かりに失敗しても魔法ば消費されてしまう。
必要量をよく考えて、十分な数を買うことだ。


僧侶と魔法使いが使える呪文

Light(ライト)……
魔法の光を生みだす術。
たいまつの代わりを務めてくれる。

Ladder down(ラダーダウン)……
塔やダンジョンで、その場で1階下に瞬間移動する術。

Ladder up(ラダーアップ)……
塔やダンジョンで、その場で1階上に瞬間移動する術。


僧侶だけが使える呪文

Passwall(パスウォール)……
目の前の壁を破壊する術。

Surface(サーフェス)……
塔やダンジョン内から、地表へ瞬間移動する術。

Prayer(プレヤー)……
戦闘において、神の助力を祈る。
祈りが聞き届けられると、キャラクターは神の姿に変わり、その力は敵を打ち倒す。


魔法使いだけが使える呪文

Magic missile(マジックミサイル)……
術者のレベルに比例して強さ増す、攻撃用の魔法。

Blink(ブリンク)……
いずこかに瞬間移動する術。
ただし、塔やダンジョンでは、他の階に移動することはない。

Kill(キル)……
一撃のもとに敵を抹殺する秘術。





彼方へ

冒険は、地上のみに留まらない。
時として、宇宙へ飛び出すことも必要になってくる。
ただし、宇宙旅行は危険に満ちていることは紛れもない事実であるから注意を怠らぬように。
特殊な装備が必要なことも明記せよ。
星図を子細に調べ、勇気を持ってつき進むのだ。

既知の宇宙を記した星図

Xeno Yako Zabo 生命 地形
*Sun(太陽) 4 4 4 無 なし
A Mercury(水星) 5 4 5 ? 水域、沼地
B Venus(金星) 3 3 4 無 水域、沼地、草原
C Earth(地球) 6 6 6 有 全地形
D Mars(火星) 6 2 5 青 山地
E Jupiter(木星) 1 3 4 ? 水域、草原
F Saturn(土星) 2 8 5 無 水域、草原
G Uranus(天王星) 9 4 6 有 森、草原
H Neptune(海王星) 4 0 5 ? 草原
I Pluto(冥王星) 0 1 4 有 山地

なお、この星図は現在までの探検結果である。
現在も探検は継続中であるので、今後、さらに新しい惑星が発見すれる可能性がある。





時間旅行

この世界の歴史の中で、タイムドアがいつ現われたのかを正確に語れる者はいない。
なぜなら、タイムドアは、時間系のいたるところに存在しているからだ。
モンデイン討伐以前にタイムドアがあったかどうかについては、この世界について詳しく書かれた古い書物にも記録が見当らない。
従って、モンデイン討伐に出現したと見るのが妥当なとこるなのだ。
しかも、これにはしっかりとした科学的な裏付けがある。

モンデインの魔力は、その死に至っては、物理法則までも大きく変動させてしまうほど強力だった。
動乱の霧が晴れて、後に残ったものが、今われわれが"タイムドア"と呼ぶ、時間の通路だったというわけなのだ。

多くの科学者や冒険家が、この時間の通路の冒険を試みたが、無事に戻ってこれた者はごく少数だった。
彼らは、口々に、この通路の複雑さと、特に古代を通るときの困難さを語ったものだ。

タイムドアの存在は、全てのことを根本から変えてしまった。
タイムドアがなかった頃……、いや、ないところでは、なされてしまったことには、2回目のチャンスはなかった。
つまり、時間を遡ってある出来事の原因を探り、それを阻止し、それがどの時間帯でも、起こらなかったことにしてしまうということは不可能だった。

しかし現在、それぼ可能となったのだ。 タイムマップ数少ない時間の通路からの帰還者ば、通路は5つの異なる時代に通じていると語っている。
しかし、いつどのようにして時代間の旅がなされたのかを、正確に語れる者はいない。
彼らの体験からわかったことは、生物はいないか、あるいは、いたとしても原姶的なものだけが生息しているだろうと考えられていた時代にも、知的な生物がい たということだった。

また、2人の時間旅行者の話によれば、ごく初歩的な科学的思想すら持たない時代があるとのこと。
それはまさに、書物のなかでだけ見ることができた時代、今日まで、神学者以外はみな、まったくの空想の世界と信じ込んでいた、伝説の時代だったのだ。

タイムドアによつて到達可能な5つの時代ば、次のとおリてある。


伝説時代……
伝説の生き物たちが住む、時間が姶まる前の時間。
善の世界か悪の世界か、どちらにせよ、その後の時間と空間に大きく影響を与えている。
今日の諸悪の根源である大魔女、ミナクスが、もっとも勢力をふるった時代であると信じられている。

バンゲア時代……
世界が形成されようとしていた時代。
火山活動が大地を7つの大陸に分割し、大陸移動を開始させる以前は、この世界には、ひとつの大きな大陸とひとつの広大な海しかなかった。
そこには、密度はそう高くないものの、数多くの生物や文明が存在していることがわかっている。
しかし、それらの起源は、未だもって謎のままである。

B.C.時代……
歴史に記されている文明らしき文明が開花する直前の時代。
時間旅行者の話によれば、この時代には進歩した文明が存存しているという。
バンゲア文明の子孫であろう、一握りの人間によって、20世紀初頭には狂ったように科学技術が発明されるようになったが、宇宙へ謎の移住を果たした人々の 伝統的な文明には、まだ及ばない。

A.D.時代現代……
現代(もし、こう呼べるものなら、という条件は必要だ)。
この時代は、これまでと違って惑星規模で浸透したエゴイズムによって、妬みと欲が渦巻く、一触即発の非常に危険な世の中になってしまっている。
この時代の人々は、理想よりも実用性を重んじる風潮から生まれるストレスにさいなまれ、ものの価値に対する感覚が鈍り、はびこる犯罪に対して、心は実に臆 病になってしまっている。

余波の時代……
未来と呼ばれていた、荒廃の後の時代。
現在知られている生物や文明のほとんどが、姿を消してしまっている。
魔女ミナクスについて知れば知るほど、この世界での惨害や、それにともなう害悪が、すヘてミナクスひとりの手による犯行であることが、わかってきたのだ。
この時代には、それまでよく栄えていた場所や、各国の紛争の拠点であった地域を中心に、世界は滅亡への道を転がり落ちて行ったのだ。


すヘての時代のタイムドアの位置は、まだほかの時代へは行けなかったころに作られた地図の上に記されているのみである。
そのほかの時代の、タイムドアの実際の位置は、自分でその時代へ行って確かめる必要がある。
特に伝説の時代は、時間が流れ始める前の時代、つまり、まったく別次元の時代であるため、その地形は、ほかのどの時代のものとも異なっている。
そのため、現在知られている伝説時代の4つのタイムドアは、便宜上、南極の位置に記されている。

タイムドアは気紛れに突然現われるようだが、ある一定の間隔で現われているのである。
それは、初めは青い霧が音もなく立ち上ったように見えるが、しだいにドアの形を形成し、間もなく消える。
時間の通路に入るためには、単に、タイムドアに足を踏み入れさえすればよい。
ただし、タイムドアが現われる地点の真上に立って、タイムドアが現われるのを待っていても無駄てある。
汝がそこに立っている限り、タイムドアは現われない。
これによりタイムドアが現われる間隔を狂わせた場合、どういうことが起るか、今のところわかっていないが、科学者の中には、致命的な結果をもたらすと心配 する者もいる。

タイムマップ上のマークと線は、時間の通路からの帰還者の記憶と緻密な測量に基づいて描かれている。
それぞれのタイムドアの出現場所には、2つのマークが記されている。
左のマークは、そこにタイムドアが現われる時代を、右のマークは、そこから行くことができるとされている時代を表わしている。
タイムドアから伸びている線は、行き着いた時代の、どの地域に着くかを示す。
タイムドアから複数の線が出ている場合、こちらのタイムドアの右のマークと向こう側のタイムドアの左のマークが一致している線が、そこから出発している通 路を示している。





生物

ORC(オーク)……
危険というよりは、いやな相手である。
人間と猪を掛け合わせるという、愚かな遺伝子操作によって生みだされた生物なのだ。
頭はあまりよくない。

THIEF(シーフ:盗賊)……
泥棒。
戦うより盗むほうが得意で、汝の大切な持ち物を盗られないように注意せよ。
盗賊と接触したあとは、必ずZ(ステイタス)で持ち物のチェックをするといった心掛けが必要だ。

FIGHTER(ファイター:戦士)……
大変に手強い人間である。
ファイターは、汝が欲しい何か持っている。

CLERIC(クレリック:僧侶)……
布をまとい、十字架を手に布教活動を行なうクレリックだが、善良な賢人ばかりとは限らない。

WIZARD(ウイザード:魔法使い)……
ウイザードは、魔法の杖を振り回し、マジックミサイルを撃ちまくり、人を傷つけては喜んでいる。

DAEMON(デーモン)……
魔界の地方出身者、デーモンは、一見なんの楽しみもないような生き物だが、汝の足に魔法をかけて、歩けなくしてしまうことに、喜びを感じている。
しかし、ある魔法の道具があれば、その唯一の楽しみをうばうことができる。

DEVIL(デビル)……
デーモンと反対に、デビルは汝の腕を頻狙ってくる。
デーモンのときとはまた違った魔法の道具が、デビルの魔法を防いでくれる。

BALRON(バルロン)……
気味の悪い大きな皮翼で、バルロンはすぐに見分けがつく。
気の毒になるほど心のねじまがたこの生き物は、スリーブの呪文で相手を無力化してしまうため、非常に手強い。
バルロンはスリーブの呪文など使えないと主張する者もいる。
バルロンの息はとんでもなく臭いため、逃げる間もなく、気絶させられてしまうのだというのだが、定かではない。

SEA MONSTER(シーモンスター:海の怪物)……
体が小さくて、船のあとをつけまわしたりしなければ、白鳥のようにかわいい存在だったかもしれない。
こいつは、海の近くの陸地を歩いているときでも、襲いかかってくることがある。

MINAX(ミナクス)……
今のところ、ミナクスについては全ての事が、全く不明である。

またこの他にも多くの生物が生息している事が確認されているが、その詳細については不明な点が多い。


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